ブラキストン線
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ブラキストン線(-せん)とは、動植物の分布境界線の一つである。津軽海峡を東西に横切る線であり、このことから津軽海峡線(つがるかいきょうせん)ともいう。
[編集] 発見
この線の提唱者はイギリスの動物学者のT. W. ブラキストン(en:Thomas Blakiston)である。彼は日本の野鳥を研究し、そこから津軽海峡に動植物分布の境界線があるとみてこれを提唱した。また、ほ乳類にもこの海峡が分布境界線になっている例が多く知られる。
この線を北限とする種はツキノワグマ、ニホンジカ、ニホンザル、ライチョウ、ヤマドリ、アオゲラがある。
逆にこの線を南限とするのがヒグマ、エゾシカ、エゾシマリス、ミユビゲラ、ヤマゲラ、シマフクロウ、ギンザンマシコなどである。
また、タヌキ、キツネ、ニホンリスはこの線の南北でそれぞれ固有の亜種となっている。
ただし、エゾシカとニホンジカは別種と見られていたが、近年、それほどの差がないのではないかとも言われている。
その他、現在でも北海道の地方の一般家庭ではゴキブリがほとんど見かけられないと言われている事情からかつてはゴキブリもブラキストン線を境界に北海道に棲息していないと言われていた。
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