ブラックボックス (航空)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
旅客機の航空事故においてブラック・ボックスとは、フライトデータレコーダー (FDR) とコックピットボイスレコーダー (CVR) の別称である。この名前とは裏腹に、実物は発見し易いよう赤色もしくはオレンジ色に塗装されている。 航空機のライセンス生産において、FDRやCVRに限らずブラックボックス化された装置は1機種の中に多数存在し、特に軍用機は顕著であるが、旅客機の航空事故報道ではFDRとCVRをまとめてブラックボックスと表されることが多い。
墜落した場合など、乗員・乗客が全員死亡することも珍しくない航空事故では、原因究明の手がかりを得ることが難しい。そのため、再発防止のためにも飛行中の状況を再現できるよう、飛行状態・コックピット内の音声や交信を記録するために旅客機などに搭載されている。容器は、墜落に伴う高 G や火災、海没に耐えられるよう高い耐衝撃・耐熱性・耐水性を備えている。また回収する時の位置通報用に発信機も内蔵している。