プランク時間
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プランク時間(プランクじかん、記号:tP)は、時間の自然単位である。プランク時間は、測定することのできる最小の時間であると考えられている。
ここで
- Gは万有引力定数
プランク時間は、光子が光速度でプランク長に等しい距離を通過するのに必要な時間である。プランク時間は物理的に何らかの意味のあるものとして計測することのできる最小の時間であり、いわば「時間の量子」である。今日我々が理解している物理法則の枠組みの中では、ビッグバンによってできたばかりの宇宙とそれから1プランク時間以内の宇宙との間の違いを測定することも識別することもできない。ビッグバンが起きてから1プランク時間以内のことを"Planck epoch"という。
宇宙の推定の年齢(4.3 × 1017秒)は、8 × 1060プランク時間である。
[編集] 単純な定義
プランク長は重要性を持った最も短い長さであり、量子の法則下においては、プランク長よりも短い長さは無意味である。物体の速度はアインシュタインの相対性理論によって制限されている。すなわち、どんな物体であっても、真空中の光速度(c)よりも速く移動することはできない。
速度sで移動する物体が時間tの間に移動する距離dは、方程式d = stによって求められる。ここで、プランク長と光速度がわかっていれば、この方程式にこれらの値を代入してプランク時間を求めることができる。すなわち、プランク時間は1.616 × 10-35 m / (299,792,458 m/s) 5.39 × 10-44 秒となる。
[編集] 外部リンク
- Shortest time interval measured - coverage of 2004 event on BBC news.