ポーション
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- ポーション(potion)とは飲み薬あるいは毒の「一服」のことである。日本語では頓服水剤(とんぷくすいざい)と言う。この語源は飲料、水薬、毒を意味するラテン語のpotioやpotionisであり、毒(poison)と二重語(同語源)である。(後述)
- ポーション(portion)とは「部分」あるいは「料理の一人前」などのこと。語源は分け前、部分を意味するラテン語の portio(n) である。
[編集] 魔法薬としてのポーション
一般に「ポーション」と言えば、1回分に小分けされたコーヒーミルクやガムシロップを意味する場合がほとんどであるが、ここでは魔法薬としてのポーションについて述べる。
伝説上、魔法使いや妖術師、魔女は様々なポーションを調合し、治癒する、魔法をかける、あるいは毒を与えるために用いた。また錬金術においても、不老不死の妙薬を目指してさまざまな種類のポーションが創られていた。
かつて一部の国では、病気や痛みなどを治癒するとうそぶいてポーションを売り歩く偽医者も普通に見ることができた。これらのポーションのほとんどは偽薬であったが、中には後に特許を取り、正式に医薬品として認められたものもあるという。
ポーションは文学作品において幾度も利用されている。たとえばハリー・ポッターでは、ポーションを調合する「魔法薬」の授業は主要な学科のひとつである。
philterあるいはphiltreというポーションには、服用者がこの薬を渡した人に対し恋に落ちるようにする力があると言われている。 リヒャルト・ワーグナーのトリスタンとイゾルデで悲劇的に描かれた媚薬はLiebestrankである。
ポーションはロールプレイングゲームを中心に様々なゲームにも登場する。回復をはじめ、何らかの魔法効果を持つものが多い。ファイナルファンタジーシリーズには、ずばり「ポーション」という名前の回復アイテムが存在するため、ポーションと聞いて最初にそれを思い浮かべる日本人も多いことだろう。なお、2006年3月7日には、このファイナルファンタジーシリーズの1作品である、「FINAL FANTASY XII」とのタイアップにより、実際に「ポーション」という名前の清涼飲料水がサントリー社から発売された。
[編集] 関連項目
- ファイナルファンタジーXII ポーション
- エリクサー (エリクシール)
- エーテル
- アイテム (コンピュータゲーム)