ミクロの決死圏
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ミクロの決死圏 Fantastic Voyage |
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監督 | リチャード・フライシャー |
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製作 | ソウル・デイヴィッド |
脚本 | ハリー・クライナー |
出演者 | スティーヴン・ボイド ラクエル・ウェルチ |
音楽 | レナード・ローゼンマン |
撮影 | アーネスト・ラズロ |
編集 | ウィリアム・B・マーフィー |
配給 | FOX |
公開 | 1966年8月 1966年9月 |
上映時間 | 100分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
allcinema | |
IMDb | |
『ミクロの決死圏』(ミクロのけっしけん、原題Fantastic Voyage)は、1966年制作のアメリカ映画。20世紀フォックス配給。
目次 |
[編集] 概要
事故により脳内出血を起こした要人の命を救う為、医療チームを乗せた潜航艇を縮小光線を用いて縮小し、要人の体内に注入する。但しこの縮小効果は1時間しか持続しない為、それまでに任務を遂行し体内から脱出しなければならない(件の要人はこの限界を克服する技術を開発した)。
冒険映画的な邦題に対し、原題の「幻想的な旅」に則って人体の内部表現は写実的というよりは、ファンタジータッチである。斬新な発想とSFプロット、何者かによる妨害工作、次々と起こる不測の事態の克服といったサスペンス要素から、肉体派女優として一世を風靡したラクエル・ウェルチの体にぴったりと貼り付くウェットスーツを着せるといった演出まで、幅広い要素を散りばめた作品である。
製作された当時は、まだ電卓も発売されておらず、映画の中の科学者は計算尺で計算していた。
後に、この映画の脚本を元にアイザック・アシモフが小説化している。映画では説明されなかった「縮小されていない空気分子をミクロ世界に取り込んでも役に立たない」「体内に残された潜航艇が復元すれば結局台無し」といった疑問点もアシモフらしく巧く処理されている。1987年にはオリジナルの続編『ミクロの決死圏 2 - 目的地は脳(Fantastic Voyage II: Destination Brain)』を著している。
[編集] キャスト
- スティーヴン・ボイド:グラント
- ラクエル・ウェルチ:コーラ
- エドモンド・オブライエン:カーター
- アーサー・ケネディ:ドナルド
- アーサー・オコンネル:デュヴァル
- ドナルド・プレザンス:マイケル
[編集] スタッフ
- 監督:リチャード・フライシャー
- 脚本:ハリー・クライナー
- 音楽:レナード・ローゼンマン
[編集] トリビア
- 日本で本作が紹介される際「サルバドール・ダリが美術を担当」と記述される場合が多いが、これは映画公開の前年・1965年に作成された同名のリトグラフ「Fantastic Voyage」と混同された事に伴う誤りであり、実際にはダリは映画には全く関わっていない。
- アニメ『鉄腕アトム』にアトム等を縮小して患者の体内から治療するという話がある為、これが元ネタであるとする説があるが、手塚治虫自身は本作を指して「あれは僕の真似だね」と言った。
- 藤子・F・不二雄は本作と全く同じ物語を構想していて、本作を観た時、先に発表しなかった事を大変悔しがったという。
[編集] 参考サイト
カテゴリ: アメリカ合衆国の映画作品 | 1966年の映画 | SF映画 | 人間の体内を舞台とした作品