ムロアジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ムロアジ属 | ||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
分類 | ||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
種 | ||||||||||||||||||
|
ムロアジ(室鯵)は、スズキ目 アジ科の海水魚。ムロアジという和名の魚がいるが、通常はムロアジ属 ( Decapterus ) に含まれる何種類かの総称として使われる。特に、その中にマルアジ ( Decapterus maruadsi ) を含めず、マルアジ以外のムロアジ属(ムロアジ、モロ、クサヤモロ、オアカムロ、アカアジなど)をまとめて呼ぶときに用いる場合が多い。別名にアカゼ、ウルメなど。
背びれと尻びれの後端が少し分離しているのが特徴で、「小離鰭」と呼ばれる。
刺身や塩焼きにして食べるが、身に旨みや脂が少ないため、干物にしたり、くさやなどに加工されることが多い。
[編集] ムロアジ属の種
学名 Decapterus 、ムロアジ属には世界で10種ほどが知られる。
- ムロアジ
- 室鯵、学名 D. muroadsi 、英名 Amberstripe scad
- 全長 50 cm。太平洋西部からインド洋にかけて(日本沿岸、ハワイ、オーストラリア)。太平洋東部(メキシコ沿岸、ガラパゴス諸島)、大西洋東部(セントヘレナ島など)。日本では北海道南部以南の沿岸域に生息。
- アカアジ
- 赤鯵、学名 D. akaadsi
- 全長 30 cm。太平洋西部(日本南岸から南シナ海)に生息。
- オアカムロ
- 尾赤室、学名 D. tabl 、英名 Roughear scad
- 全長 50 cm。太平洋(日本、オーストラリア、ハワイ)、インド洋(ケニヤ沿岸から南アフリカまで)、大西洋(ノースカロライナからベネズエラまで)。
- モロ
- 学名 D. macrosoma 、英名 Shortfin scad
- 全長 35 cm。西太平洋~インド洋(アラフラ海、マレーシア、インドネシアからアフリカ東岸)、太平洋東岸(カリフォルニア湾からペルーまで)。大洋を群れを作って泳ぐ。
- クサヤモロ
- 学名 D. macarellus 、英名 Mackerel scad
- 全長 40 cm。大西洋、インド洋、太平洋東岸に広く分布。尾ビレが赤いのが特徴。40~200 m の海、特に岩礁の周辺などに群れを成して生息。動物性プランクトンを食べる。
- マルアジ
- 学名 D. maruadsi 、英名 Japanese scad
- 全長 25 cm。西太平洋~インド洋(南シナ海からマリアナ海)。ムロアジと総称される中には含まない場合が多い。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2004. FishBase. World Wide Web electronic publication., version (06/2004). - 各分類群の記載情報
カテゴリ: スズキ目 | 赤身魚 | 魚類関連のスタブ項目