メイストーム
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メイ ストームとは、日本においてその名の通り4月後半から5月にかけて、主に温帯低気圧の急速な発達により大風が吹く気象現象のこと。ただしこの語は和製英語である。
日本海や北日本周辺海域で低気圧が急速に台風並に発達し、広い範囲に荒天をもたらして山や海では登山者や船の遭難事故をしばしば起こすことがある。5月になってこのような低気圧の発達が見られることは少なく、通常は4月いっぱいまでである。
この言葉の語源となったのは1954年5月9日から5月10日にかけて北日本近海で急激に発達し、漁船の集団遭難をもたらした低気圧である。華北から日本海に進んできたこの低気圧は、9日9時には988hPaであったが翌10日9時には北海道東方に出て952hPaまで発達した。このため北海道周辺海域では風速15~30メートルの暴風となり、ちょうどサケ・マス漁の時期であったため多くの漁船が出漁中で、361人が犠牲になった。
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