モル体積
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
モル体積とは1mol(モル)の原子または分子が標準状態(0℃、1気圧)でしめる体積である。
モル体積[m3/mol]=モル質量[kg/mol]÷密度[kg/m3]である。
簡単に言うと、気体1モル[mol]には6.02×1023 個(アボガドロ定数)の分子が含まれ、約22.4リットルの体積を占めるということ。1モルとは酸素分子(酸素原子が2個)なら分子量(相対分子質量)は32だから32gに、水素分子(水素原子が2個)なら分子量(相対分子質量)は2だから2gに相当する。
気体分子のモル体積は気体の状態方程式で議論され、1molの気体分子の体積は、気体の種類によらずほぼ一定(約である。気体の種類による違いは実在気体の状態方程式(ファンデルワールスの状態方程式)の係数の違いになる。
単体の固体結晶については、原子間距離・結晶構造と関係する。単体金属結晶の原子間距離は比較的バラツキが少なく、概略10-5m3/mol程度であるが、モル体積は結合力のちがいによる原子間距離によって変動するので、元素の密度は、原子量によってだけではきまらなくなっている。