ヤニス・クネリス
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ヤニス・クネリス(イアニス・クネーリス、Jannis Kounellis、1936年 Pireo - )は、イタリアのローマを中心に活動する、アルテ・ポーヴェラの運動を代表するギリシャ人の美術家、画家、彫刻家である。
1960年代から、21世紀初頭に至るまで、絵画から、インスタレーション、パフォーマンスなどの芸術表現により、同時代のイタリアの美術に、多大な影響を及ぼし続けている。
[編集] 生涯と作品
- 1936年、ギリシャのピレオ(Pireo)に生まれる。
- 1956年、ギリシャを離れ、ローマに移住し、ローマ美術アカデミーで絵画を学ぶ。
- 1960年、ローマで初個展。
- レディメイド、ファウンド・オブジェクトを自らの絵画に導入。
- 1967年、美術評論家、キュレーターであるジェルマーノ・チェラントが提唱した、アルテ・ポーヴェラの運動に参加。
- 1969年、ローマの画廊での、生きた12匹の馬を展示した作品『無題』は、強烈な存在感を発散し、彼の代表作となった。これは生きた動物を使った作品としても、先駆的である。
クネリスが好む素材は、生き物、石炭、生の肉、ガスバーナーの炎、鉄板、コーヒー豆、ジュート、過去の彫刻作品、家具などであり、これらの多様な素材を用いて、存在としての強度、エネルギーを、素材自体から引き出そうとする特徴がある。