ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア
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ラス・カンテラス海岸 |
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州 | カナリア諸島 |
県 | ラス・パルマス県 |
面積 | 101km² |
標高 | 23m |
人口 | 377,056人(2006年)、第8位 |
人口密度 | 3,766人/km² |
28°7'N 15°25'W |
ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア(Las Palmas de Gran Canaria)は、スペイン領カナリア諸島のグラン・カナリア島にある都市。カナリア諸島自治州の州都(サンタ・クルス・デ・テネリフェと共同)であり、ラス・パルマス県の県都である。人口は37万7千人で、スペイン第8位。
目次 |
[編集] 歴史
この都市の建設は、1478年6月24日、カスティーリャの船長フアン・レホンがグラン・カナリア島の征服を始めたときにさかのぼる。都市は「エル・レアル・デ・ラス・パルマス」(ヤシの陣地)という名前で、ヤシの木があった場所に建てられた。先住民のグアンチェ族との戦いは5年間続き、双方に大量の死者を出したのち、1483年にグラン・カナリア島はスペイン王国に統合された。
町は成長を続け、島の政治・行政の中心地となった。数世紀間は経済の重要な中心地でもあり、サトウキビの取引とヨーロッパやアメリカへの農産物の輸出に支えられていた。景気のよいこの時代、町は何度も海賊に襲われ、襲撃は18世紀まで続いた。
1595年10月、イギリスの海賊フランシス・ドレークとジョン・ホーキンスの私掠船に襲われ持ちこたえたが、4年後にはオランダ人に町を掠奪され放火された。
19世紀には自由港が設立され、経済への大きな刺激となった。この特別な経済制度によってカナリア諸島の経済関係は発展し、港に来航する船の数が際立って増えた。この時期には観光業も生まれ、島で最高級のサンタ・カタリーナ・ホテルが1890年に開業した。
1957年から航空機時代が始まり、54人の乗客を乗せた最初の飛行機がガンド空港(グラン・カナリア国際空港)に着陸した。今日では観光業はグラン・カナリア島の経済の主要な原動力となっているが、観光の発展は日光の強い島南部に限られている。
[編集] 名所
- カナリア諸島大聖堂(es) - 別名サンタ・アナ大聖堂。16世紀から19世紀にかけて建設された。カナリア諸島司教区の司教座である。
- コロンブスの家 - かつて政庁として使われていた古い宮殿。クリストファー・コロンブスが滞在したことがあり、現在は新世界探検をたどる博物館として使われている。
- カナリア諸島博物館 - グアンチェ族の重要な遺物を見学できる。
- ラス・カンテラス通り - ラス・カンテラス海岸に沿った散歩道。この海岸は都市の海岸としては世界一美しいものの一つ。
- セントロ・アトランティコ・デ・アルテ・モデルノ - 現代美術館。
- ラ・ルス城 - 16世紀に海賊の攻撃から町を守るために建てられた砦。現在は催し物会場として使われる。
[編集] 交通
グラン・カナリア国際空港(en)が市の南18kmにある。スペインやヨーロッパ各国を結ぶ路線、テネリフェ島やランサローテ島への路線がある。
[編集] スポーツ
[編集] ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア出身の人物
- アントニア・サン・フアン:女優
- ハビエル・バルデム:俳優
- アルフレード・クラウス:テノール歌手
- フアン・カルロス・バレロン:サッカー選手
[編集] 外部リンク
- ラス・パルマス市のサイト(スペイン語)
- ラス・パルマス市の地図 - グラン・カナリア島観光協会(英語など)