ルブアルハリ砂漠
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ルブアルハリ砂漠(ルブアルハリさばく、the Rub' al khali)は、アラビア半島南部の3分の1を占める世界最大級の砂砂漠。サウジアラビア南部、オマーン、アラブ首長国連邦、イエメンの4カ国に広がる。アラビア語では、アッ=ルブア=ル=ハーリー(al-rub' al-khali ; الربع الخالي)と呼ばれ、「空虚な4分の1(一角)」(the Empty Quarter) を意味する。
ルブアルハリは、長さ1000キロメートル(600マイル)、幅500キロメートル(300マイル)。その大部分はいまだ探検されておらず、無人の状態にあり、ベドウィンでさえ、その辺縁に居住するにすぎない。にもかかわらず、この砂漠へGPSを装備したツアーを提供する旅行会社は存在する。1931年にバートラム・トマス(Bertram Thomas)が、史料に残る最初の西洋人としてこの砂漠を横断した。
夏の気温は、夜は氷点下、正午には摂氏60度を上回る。エッフェル塔 (324m) より高い砂丘もある。ルブアルハリは、地球上で最も近寄りにくい環境の一つともいわれる。しかしながら、この砂漠には生命が繁殖している。いたるところにクモ類、げっ歯類、植物を見出すことができる。NGO 世界自然保護基金 (WWF) の生態系区分「エコリージョン」(ecoregion)では、かつては「アラビア砂漠および東サヘロ=アラビア乾燥低木地 (Arabian Desert and East Sahero-Arabian xeric shrublands) に、現在は「アラビア高地疎林と低木林」(Arabian Highland Woodlands and Shrublands) に区分されている。
砂漠化は、この1000年間に進行した。3世紀頃までは乳香交易のキャラバンがこの地を横断していたが、砂漠化がこの地をキャラバン交易路が横切るのを困難にした、現在では不毛の荒地が広がっている。失われた都市ウバル (Ubar) もこのような交易に依存していた。
[編集] 外部リンク
- Marib(ルブアルハリ砂漠の画像を掲載)
- リビア旅行をまた見なさい
カテゴリ: 砂漠 | サウジアラビアの地形