レッド・スペシャル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
レッド・スペシャル (Red Special) は、イギリスのロックバンド・クイーンのメンバーの一人、ブライアン・メイが持つオールハンドメイドのギターの名前。
ギターであるにも拘らずヴァイオリン他数種の楽器の音色が出せるという。ギターとしての音色も独特の響きを持ち、さらにブライアンが6ペンス硬貨をピックとして用いることで生み出される個性的なサウンドであることから「シンセサイザーの音だ」と誤解された事もある。 一般的なギターとは異なり、3つあるピックアップを個別にon-off操作するスイッチが3つ、それぞれの位相を変えるスイッチが3つあり、この組み合わせによって12通りの音色を出すことができる(一般的には全てのピックアップを切った状態も含めて13通りと表現される)。 音色の多彩さはこのことによるものだが、ブライアンの演奏によるところもあるという意見もある。
1963年、ブライアンが16歳の頃から父と共に製作を始め、完成までに5年以上の歳月を費やしたらしい。ボディにはブライアンの友人の家にあった100年以上前の暖炉の木材(オーク)が使われている。現在もブライアンは改良を重ねた上でレッド・スペシャルを愛用している。本人がインタビューで語ったところによると、いくつかのレプリカ (I have some GREAT copies now.) が存在するようである。ライブの途中に弦が切れたりした場合、レプリカに持ち替える姿が見られている。 Guild、Kid'sギター、バーンズ、K'z Guitar Works、RSGuitars、グレコなど多数のコピーモデルが販売されている。 また、バーンズとのライセンス契約が終了したため、2006年から「Brian May Guitars」という自身の名前を冠したブランドとして発売されている。
非公認のレプリカも少なからずあるようで、THE ALFEEの高見沢俊彦はバーンズ製の他にESP製コピーモデル(ただしボディカラーはクリームがかった白で、ブリッジはフロイドローズ)を所有している。