ヴァールベリの無線局
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ヴァールベリの無線局 |
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地上高127mの支線付のマスト | |
(英名) | Varberg Radio Station |
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(仏名) | Station radio Varberg |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | 文化遺産(2),(4) |
登録年 | 2004年 |
拡張年 | |
備考 | |
公式サイト | ユネスコ本部(英語) |
地図 | |
ヴァールベリの無線局(―のむせんきょく)は スウェーデンハランド県ヴァールベリ近郊にあるグリムトン長波海岸局(識別符号SAQ)の日本のユネスコによる世界遺産登録名である。1923年に築かれ、VLF送信機を備える。また、高さ127メートルの6基のタワーを電線を伝い、放射素子として使われていることから、巨大な高圧線の鉄柱のように見える.
目次 |
[編集] 概要
1950年代までは専らアメリカ・ロングアイランドにあるRadio Centralとの間で大西洋横断無線電信の送信に使われた。1950年代から1996年の間はまた、潜水艦への送信も行われた。したがって1968年には2台目の送信機を導入することとなる。特徴としてはトランジスタや真空管を用いた最新型であった。当初は40kHz用に充てる予定であったが航空無線との混信することがわかり17.2kHzの運用となった。
1996年、外形が秀麗であったことから国の史蹟として指定されたため業務終了となった。
業務終了後も、年に1回アレクサンデルソン・デイ(Alexanderson Day)に限り、17.2kHzにおいてモールス信号による特別記念局を開局している。また夏期には送信所を訪問することもでき、アレクサンデルソン・デイにはイベントが催される。
1960年代からは、スウェーデン海軍が使用しており、高価な周波数フィルタを使用しても不可能な時代に、2台の送信機を用い航空無線との同時運用をしていたことから、これらの送信機は非常に希少価値が高いことがわかる。
同局は、超長波送信だけにとどまらず、短波帯、FM放送、テレビ放送の送信も行っている。1966年に40kHz用の送信所に続き、地上高260mの支線付のマストを建設した。
[編集] 登録基準
この世界遺産は、世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた。
- (2) ある期間を通じて、または、ある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
- (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する、建築様式、建築物群、技術の集積、または景観の優れた例。
[編集] 観光
- ヴァールベリ方面から
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- ヨーロッパ道路6号線(E6)54番出口で降り、国道153号線をヴァーナモー(Värnamo)に向かって約5km進む。ゲーデスタッド教会(Gödestad)を通過したら、グリムトンに向かって右折。約2km先の看板に従い左折。そこから1km進む。
- ストックホルム及びヴァーナモー方面から
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- ロルフストープ(Rolfstorp)の手前にある標識に従い、グリムトン教会に向かって左折、約4km進む。教会前の無線局の看板に従い、1km程右折する。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- Alexander - Grimeton(スウェーデン語・英語・ドイツ語のみ)
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