三菱・ランサーEX
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ランサーEX(ランサー イーエックス)は、三菱自動車工業が製造・販売していたセダン型自動車である。
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[編集] 概要
- 搭載エンジンは1200/1400/1600/1800SOHCと1800SOHCターボ/輸出仕様のみ2000SOHCターボ。初代を継承して駆動方式はFR。
- 1979年発売開始。1988年に、ランサーフィオーレと統合されたランサーの発売により生産中止。ターボエンジン搭載モデルは特にランタボという愛称で親しまれた(ランサーターボの意味)。
[編集] 歴史
- 1979年4月:初代ランサーがフルモデルチェンジ。ボディは4ドアセダンのみの設定。初代モデルが曲線を多用するボディなのに対し直線を多用するボディへと変わった。イタリア人デザイナーのアルド・セッサーノが関与した。デビュー当初は「ミニ・ギャランΣ」とも呼ばれた。それ故にプラットフォームはギャランΣ/Λ用のプラットフォームをベースにし、それを縮小化したものが用いられていた。
- 1980年2月:1800cc(通称:シリウス80。G62B型エンジン)が追加。5速MTと3速ATが用意され、同時に1400ccにも3速ATが追加された。
- 1981年4月:欧州モデルに2000ccのターボモデルが販売。ECIが装着され更にターボで武装された4G63型エンジンは170馬力を発生させた。日本では排気ガス規制の問題があって正規販売されなかったが、数十台が並行輸入車という形で日本に入ってきた記録が残っている。
- 1981年5月:マイナーチェンジ。1200cc(通称:オリオンエンジン。G11B型エンジン)が追加された。
- 1981年11月:1800ターボ(G62型ターボエンジン)が追加。5速MTのみの設定でミッションや足回り関係がすべて強化されている。又、従来の1800モデルはカタログ落ちとなる。
- 1982年8月:WCR世界ラリー選手権1000湖ラリーにて、ランサーEX2000ターボラリーカーがペンティ・アイリッカラのドライブにより3位入賞、ランサーEX2000ターボラリーカーは電子制御燃料噴射装置を初めてWCRに持ち込んだ車だった
- 1983年11月:マイナーチェンジ。1800ターボにインタークーラー付モデルが登場。ECIシステムが一新され、足回り、ブレーキ系統が更に強化、ボディにもスポットが増やされ、更に補強が施された。1800のインタークーラー無しターボも同様にECIシステムが一新され、3速AT車が追加。1200がカタログ落ち。
- 1987年9月:生産中止。1988年6月に3代目ランサーが販売される。
[編集] 性能
[編集] 4G63(A176A)
- 直列4気筒SOHC1997cc
- ECIターボ ネット168馬力(bhp)
[編集] G62B(A175A)
- 直列4気筒SOHC1795cc
- ECIインタークーラーターボ グロス160馬力
- ECIターボ グロス135馬力
- キャブ グロス100馬力
[編集] G32B(A174A)
- 直列4気筒SOHC1597cc
- キャブ グロス86馬力
[編集] G12B(A172A)
- 直列4気筒SOHC1410cc
- キャブ グロス80馬力
[編集] G11B(A171A)
- 直列4気筒SOHC1244cc
- キャブ グロス70馬力
[編集] 車名の由来
LANCERとは英語の槍騎兵、EXとは英語のEXCEED(卓越する)の略語。