中尾一樹
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中尾一樹(なかお かずき)は、著述家、実業家。旅行会社「トラベルプランニングオフィス」代表。鉄道趣味者(鉄道ファン)である。
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[編集] 略歴
鉄道に強い関心を持ち、1987年に廃止された筑波鉄道が保有していたキハ461号(旧国鉄キハ04形気動車)の保存活動に関係したり(ただし現在では同車の保存活動とは無関係)、鉄道旅行同人誌を継続的に発行したりして一部の鉄道ファンに名を知られるようになったのち、1994年に有限会社トラベルプランニングオフィス(以下「TPO」と表記)を設立して同社代表に就任し、活動を続けている。TPOに対しては、社団法人全国旅行業協会(ANTA)より、平成19年2月9日付で退会勧告が公示されている。
インターネットでの活動も積極的に行っており、1990年代半ば頃から「wani」のハンドルネームを使っている。また鉄道旅行に関するメールマガジンの配信なども行っている。 またmixiでも同じハンドルでいろいろな18きっぷのコミニティを主催している。
[編集] 主な業績と評価
[編集] 青春18きっぷに関する活動
1999年8月のコミックマーケット前日の上り「ムーンライトながら」車内で、買い占めた指定券を使って、車両一両をほぼ占領、他車両との連結部分にカラーコーンを置くなど、車内の往来を妨害した。このことは週刊新潮誌面で「夜行列車でドンちゃん騒ぎ」として話題になった。
青春18きっぷと、それを用いた旅行に強い関心を持ち、その情報を外部に配信している。1997年には彼の執筆による青春18きっぷ攻略本『青春18きっぷ完全攻略ガイド』がイカロス出版より出版され、著述家としても知られるようになった。また青春18きっぷの制度変更や、青春18きっぷの利用できる普通列車・快速列車の運行状況の変化にも強い関心を示している。 以上の事項により18きっぷ関係の書籍からライターとして締め出しを食らう。
[編集] 廃止予定路線の経営引継
中尾は廃止予定の鉄道路線をTPOの手で引継ぎ、経営を行うことに意欲を示しており、廃止予定路線を抱える地元住民からは期待をされている。また本人はしばらく赤字が続いても耐えきれるだけの資産があることと、将来的には黒字に転換することも可能であると明言している。
この考えをもとに北海道ちほく高原鉄道、くりはら田園鉄道、神岡鉄道、のと鉄道、有田鉄道、鹿島鉄道の経営権譲渡を打診したが、鉄道経営実績が無いことや企業規模、あるいは彼が提案した事業計画を問題視したこと、廃止後の代替交通が決着してから根回し無しで申し出たことを快く思わなかったことなどからいずれも拒絶された。また、南海貴志川線の公募入札に参加したものの鉄道経営実績のある岡山電気軌道による承継が決まって落札できなかったため、鉄道路線の引継ぎの念願は全く実現していない。
これらの活動は、中央マスコミで取り上げられないことが多いため路線廃止する鉄道会社の姿勢に対して一石が投じられないばかりか、一部の鉄道ファンからは譲渡されないことを見通した売名行為だとか、現在は取次ぎとなっている乗車券類を自社で発行する権利が欲しいだけではないか、という声も上がっている。