丹羽宇一郎
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丹羽宇一郎(にわ ういちろう、1939年1月29日 - )は、伊藤忠商事取締役会長、日本郵政株式会社取締役。内閣府経済財政諮問会議議員。
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[編集] 来歴
愛知県名古屋市出身。愛知県立惟信高等学校を経て、名古屋大学法学部卒。名古屋大学時代は自治会会長として60年安保闘争の学生運動の先頭に立った。
1962年、伊藤忠商事に入社。食料畑を歩み、1998年に代表取締役社長に就任。多額の負債を抱えていた伊藤忠商事を2001年3月期決算では過去最高の705億円の黒字を計上するまでに回復させた。2004年からは取締役会長。
『「清く、正しく、美しく」の精神で仕事をしている』と語る。 昼食は、子会社であるファミリーマートや吉野家の弁当を自ら購入している。 出勤には、運転手つきの自動車などを使用せず、社員の目線に立つため電車を使用している。
mixiにコミュニティも存在する。
[編集] エピソード
日本共産党のしんぶん赤旗が、2006年1月25日付けの記事で、1月18日の第1回経済財政諮問会議中の丹羽の発言を報じた。その記事は
「若い人でも、残業代は要らないから仕事をもっと早くスキルを身につけてやりたい、土日でも残業代は要らないから出社したいという人がたくさんいる。しかし、経営者がしてもらっては困ると言っている。なぜなら出社されると残業代を全部払わなければいけない。 家で仕事をするよりも、会社に来て色々な資料もあるし、これで自分が人よりも早く仕事を覚えて仕事をしたいんだと。それを今は仕事をするなと言っている。ホワイトカラーエグゼンプションの制度がないからだ。」
という発言のみを抜き出して作成されたものであり、丹羽があたかも社員のただ働きと格差拡大を推進しているかのような印象を与える。しかし上記の発言はホワイトカラーエグゼンプションの本来の趣旨を説明したものにすぎず、同じ会議中で「最低賃金の引き上げによる格差是正」や、「セーフティーネットの整備」も提言している[1]。
しかしながら、丹羽の発言にある「若い人」は、ホワイトカラーエグゼンプション法案の2007年1月時点での適用条件としている「年収900万以上の管理職一歩手前の労働者」に入っていることは(年収および職責面で)考えづらい事もまた事実であることから、丹羽の全発言に目を通した上で、「将来的な範囲拡大を意図している」などの批判の声もインターネットの掲示板やSNSのコミュニティを中心に多く存在している。
[編集] 著書
- 「人は仕事で磨かれる」(文藝春秋、ISBN 4-16-366760-1)
- 「まずは社長がやめなさい」(文藝春秋、ISBN 4-16-767956-6)
- 「会社は誰のために」(文藝春秋、ISBN 4-16-368320-8) - 御手洗冨士夫と共著
[編集] 脚注
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