久保利英明
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久保利英明(くぼり ひであき、1944年 - )は日本の弁護士。埼玉県出身。
[編集] 経歴
開成高等学校を卒業。東京大学法学部4年在学中に司法試験合格後、司法修習を経て、弁護士。森綜合法律事務所(現在の森・濱田松本法律事務所)に入所。1998年に日比谷パーク法律事務所を開設して独立、そして「企業が選ぶ人気弁護士ランキング」で一位にも輝いた、2001年に第二東京弁護士会会長。日本弁護士連合会副会長、内閣府知的財産戦略本部員、金融庁顧問や大手金融機関の社外取締役などを務める。また、自らが中心になって積極的に設立に参画した、2004年開学の大宮法科大学院大学で教授に就任。
[編集] 業績
実務的企業法務、特に企業のリスクマネジメント、コーポレートガバナンスの分野の権威であるが、氏を有名ならしめたものは、株主総会における一括上程・一括審議方式いわゆる「久保利方式」の創出であり、従来の「しゃんしゃん総会」と一線を画しながら、総会屋を排除し株主総会を進行させるという画期的な方法である。最近流行となっている「IR型総会」に比べ、「株主を疎外している」との非難もあるが、株主総会は第一義的には企業の意思決定のための会議体であることを考慮すると、国内の多くの有力企業が本方式を採用しているのも首肯しうることである。
ニッポン放送の社外取締役を勤めていたが、2005年3月ライブドアがニッポン放送を買収するにあたり、2005年3月31日みずほ信託銀行顧問の衛藤博啓氏、フリージャーナリストの野中ともよ氏らと共にニッポン放送の社外取締役を辞任した。3氏は、対抗策として、ニッポン放送が新株予約権発行を決めた2月23日の取締役会に出席していた。