二百十日
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二百十日(にひゃくとおか)は、雑節の一つで、立春から数えて210日目のこと。毎年9月1日前後。季節の移り変わりの目安となる「季節点」のひとつ。
暦学者渋川春海が貞享暦を編んだ際、初めて採用したもの。渋川は釣り好きで、江戸品川の海に舟を出そうとした時、一老漁夫が海上の一点の雲を指し、「50年来の体験によると210日目の今日は大暴風雨になる可能性が高いから舟を出すのはやめた方が良い」と教えた。これがはたしてその通りになったため、貞享暦に書き入れたという。太陽暦(新暦)では9月1日前後で一定するが、太陰太陽暦(旧暦)では7月17日から8月11日前後まで、「二百十日」がどの日に該当するのかが一定ではなかった。そのために必要になった暦注であると言われている。
八朔(旧暦8月1日)や二百二十日とともに、農家の三大厄日とされている。
台風襲来の特異日とされ、奈良県大和神社で二百十日前3日に行う「風鎮祭」、富山県富山市の「おわら風の盆」など、各地で風鎮めの祭が催されてきた。
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