二科会
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二科会(にかかい)は、美術団体のひとつである。「二科展」で広く知られる。
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[編集] 沿革
1914年 文部省美術展覧会(文展)から分離して、在野の美術団体として『二科会』が結成される。
1944年 第30回展開催後解散
1946年 第31回展開催
1951年 「商業美術」部門(現デザイン部門)の新設。
[編集] 結成の経緯、名前の由来、気風
文部省美術展覧会(文展)は官展(=政府主催の展覧会)であり、1914年当時、画家の登竜門のひとつとして重要な存在であった。 その日本画の部門は、旧と新の二科に分かれており、新しい傾向の画家たちも比較的活動しやすかったのに比べて、洋画部門はそのようにはなっていなかった。そして、審査側が硬直的・停滞的な体質に陥っており、そのような者たちからは、新しい傾向の画家たち(海外留学をしてきた画家など)は理解されず、次第に対立することになった。彼らは、日本画同様の、新旧の「二科制」を政府側などに求めたが、硬直した側はそれを受け入れなかった。そこで彼らは新しい美術の確立のために文展を脱退し、在野の団体の「二科会」を結成した。 創立メンバーには、石井柏亭、田辺 至、津田青楓、梅原龍三郎、柳 敬助、山下新太郎、小杉未醒、有島生馬、斎藤豊作、坂本繁二郎、湯浅一郎らがいた。独立美術協会、一水会、行動美術協会、二紀会、一陽会が独立した。 その後も、創立時の気風は受け継がれ、新しい傾向の作家に活躍の場を提供、多くの素晴らしい芸術家を輩出し、美術の発展の原動力のひとつでありつづけている。
[編集] 各部連絡事務所
- 絵画部・彫刻部
- 160-0022 東京都新宿区新宿4-3-15レイフラット新宿501号室
- EL.03-3354-6646 FAX.03-3354-4768
- デザイン部
- 104-0033 東京都中央区新川2-22-3 笹尾ビル3F (株)アド壱座内
- TEL.03-3297-0398 FAX.03-3297-0397
- 写真部
- 〒106-0031 東京都港区西麻布1-11-6 メンテルス六本木1204 号室
- TEL.03-3470-8033 FAX.03-3470-8034
[編集] ミニ知識
- 歌手の工藤静香も二科展に出品することがある。2006年時点ですでに11回目の入選。美術ファンの裾野を広げる効果も生まれている。