京福電気鉄道モボ611形電車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

モボ611形電車(もぼ611がたでんしゃ)は、京福電気鉄道に在籍する軌道車両。なお、本稿では同型車であるモボ621形電車・モボ631形電車についても記述する。
目次 |
[編集] 概要
モボ111形などの旧型車の置換え用に登場した、後に登場するモボ21形・モボ2001形に引き継がれる「新・嵐電スタイル」の車両である。 各形式の共通事項は以下の通り。
- 車体は普通鋼製、15m級2扉
- 前面窓は細いピラーで分割された2枚窓
- 前面窓上に前照灯を、下側左右に標識灯を、前照灯左右に行先方向幕とサイドミラーを装備
- 四条大宮・北野白梅町寄りにZ型パンタグラフを搭載
- 車内はロングシート、運転台後部に乗車整理券発行機と料金箱を設置
- 1990年(平成2年)~1996年(平成8年)にモボ611形6両・モボ621形5両・モボ631形3両の計14両が武庫川車両工業(現・阪神車両メンテナンス)で製造された。
[編集] モボ611形
- 1992年(平成4年)・1993年(平成5年)に6両が製造された。
- 製造に当たっては主要機器をモボ111形から流用している。台車は同じくモボ111形から流用した住友KS46Lを履いているが、612号車は川車BWE12を、613号車は住友FS93をそれぞれ履き異彩を放っている。
[編集] モボ621形
- 1990年(平成2年)~1996年(平成8年)に5両が製造された。
- 製造に当たり主要機器をモボ121形から流用している関係で、モボ611形との差異はモボ111形とモボ121形のそれに準じている。台車は川車BWE12。
- なお、「新・嵐電スタイル」を持つ形式中一番最初に登場した当形式が「モボ621形」であるのは、種車がモボ121形であることに由来し、製造順とは何ら関連がない。
[編集] モボ631形
- 1995年(平成7年)に3両が製造された。
- 主要機器はモボ611形・モボ621形と共通するが、台車のみ新製品である住友FS93を履いている。これは主電動機を4個搭載していたモボ121形121~124号車が廃車となった際、その主要機器を流用して新製されたモボ621形(モボ21形)については制御車牽引の必要がなくなったため主電動機を2個搭載とし、そこから余剰となった主電動機を当形式の新製に当たり転用したためである。
- 当形式の代替車両はク201形であり、その廃車に先んじて落成したことも相まって他形式のような代替車両からの機器の流用が不可能であったことからこのような経緯を辿ったものと思われる。
[編集] 運用
- 1990年(平成2年)にモボ621形が、1992年(平成4年)にモボ611形が、1995年(平成7年)にモボ631形がそれぞれワンマン運用で運転開始した。
- 2006年(平成18年)10月現在モボ611形6両・モボ621形5両・モボ631形3両の14両が在籍し、嵐山本線四条大宮~嵐山間、北野線北野白梅町~帷子ノ辻間の全線で運用されている。
[編集] 関連項目
京福電気鉄道の軌道車両 |
---|
現在の車両 |
過去の車両 |
カテゴリ: 鉄道関連のスタブ項目 | 京福電気鉄道 | 路面電車車両