京福電気鉄道北野線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
北野線(きたのせん)は、京都府京都市北区の北野白梅町駅から右京区の帷子ノ辻駅までを結ぶ京福電気鉄道の路線。嵐山本線とともに嵐電(らんでん)と呼ばれる。
住宅街の中を走っている。沿線には名刹が多く、駅名にもなっている。宇多野~鳴滝間の線路両側には桜並木があり、春の開花時に夜間ライトアップされる。全線が専用軌道である。
目次 |
[編集] 路線データ
[編集] 運行形態
通常はすべて線内折り返し運転となっており、昼間は10分おきの運転である。春・秋の観光シーズンの昼間時間帯に、線内定期列車を延長運転する形で、北野白梅町~嵐山本線嵐山間直通の列車が運転されることがある。ワンマン運転を行っている。
妙心寺、宇多野を除く途中駅に行き違い設備があるが、通常は鳴滝と龍安寺のみで交換を行っている。ただし、常盤~鳴滝間は複線となっているため、北野白梅町行きが延着した場合など、タイミングによっては複線の駅間で行き違うこともある。1960年代には8分おきに運転されており、その当時は常盤、御室(現・御室仁和寺)、等持院で交換を行っていた。
妙心寺、宇多野の両駅には行き違い設備がないが、上下方向別に千鳥式ホーム2面が設けられている。これは、常に運賃収受箱のある左側ドアを開けて乗降できるようにするためである。
[編集] 歴史
京都電燈により開業した。開業当初は北野天満宮の南側にあった北野駅が起点であったが、京都市電の延伸に伴い、北野白梅町が起点となった。
- 1925年(大正14年)11月3日 京都電燈が北野~高雄口(現・宇多野)間を開業。
- 1926年(大正15年)3月10日 高雄口~帷子ノ辻間が開業。嵐山本線と繋がる。
- 1942年(昭和17年)3月2日 京福電気鉄道に譲渡。
- 1958年(昭和33年)9月16日 京都市電今出川線の延伸に伴い、北野~北野白梅町間廃止。白梅町駅を北野白梅町駅に改称。
- 1975年(昭和50年)12月15日 車両の集電装置をホイール式ポールからZパンダに変更。
- 1982年(昭和57年)1月9日 ワンマン運転開始。
- 2002年(平成14年)5月1日 均一運賃になる(大人200円、子供100円)。同時にスルッとKANSAIを導入。
- 2007年(平成19年)3月19日 竜安寺道駅を龍安寺駅、御室駅を御室仁和寺駅、高雄口駅を宇多野駅に改称。また、駅番号が本格導入された。
[編集] LRT「今出川線構想」
今出川通の北野白梅町と出町柳駅の間にLRT路線を建設し、この線と叡山電鉄叡山本線とを含めて直通運転をさせてはどうかという構想が1990年代末頃からある。京都市も検討を行っているが実現するかは不透明である。詳細は京都市電の京都市LRT構想を参照のこと。
[編集] 駅一覧
駅番号 | 駅名 | 営業キロ | 接続路線・備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|
B9 | 北野白梅町駅 | 0.0 | 京都府京都市 | 北区 | |
B8 | 等持院駅 | 0.7 | |||
B7 | 龍安寺駅 | 0.9 | 旧名は竜安寺道 | 右京区 | |
B6 | 妙心寺駅 | 1.3 | |||
B5 | 御室仁和寺駅 | 1.7 | 旧名は御室 | ||
B4 | 宇多野駅 | 2.1 | 旧名は高雄口 | ||
B3 | 鳴滝駅 | 2.6 | |||
B2 | 常盤駅 | 2.9 | |||
B1 | 帷子ノ辻駅 | 3.8 | 京福電気鉄道:嵐山本線(A9) 西日本旅客鉄道:山陰本線(嵯峨野線)(太秦駅) |