伊豆高原
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伊豆高原(いずこうげん)とは、静岡県伊東市八幡野地区を中心として伊豆急行が開発した別荘地である。
都心から近く、アクセスの便利な観光地として知られている。豊かな海・山の自然が多く残されており、それらを「売り」にする形で別荘地として土地が分譲された。また、春に美しい花を咲かせる伊豆高原桜並木も有名。
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[編集] 地理
伊豆高原は伊豆半島の東側、伊東市に位置している。相模湾に面しており自然も豊富。その割には都心から鉄道で2時間程度で行くことが出来る。そのため最近は日帰り客の割合が多いといわれる。
海岸線を範囲に含むので、日本において「高原」と呼ばれる場所の中では最も低い標高に位置することになるが、これは伊豆急行が軽井沢を手本として一体を開発し「高原」をイメージとして命名したことによる。だが海岸線から最高地となる大室山頂上まで距離が短く坂の大きい丘陵地であり、この点では高原としてのイメージと一致する。
[編集] 自然
[編集] 城ヶ崎海岸
伊豆高原で注目すべきは城ヶ崎海岸である。城ヶ崎海岸は、大室山の噴火によって流れ出した溶岩が海に流れ込み、急激に冷やされて出来た海岸である。そのため岩が特徴的な6角形の形をした柱状節理が見られる。
城ヶ崎海岸には城ヶ崎自然研究路および城ヶ崎ピクニカルコースが整備されており、断崖絶壁の海岸の上を歩くことが出来る。また、途中には2つの吊り橋があり観光客から人気を博している。
[編集] 大室山
大室山は伊豆東部火山群の一峰で、約5000年前の活動とされる。大室山の噴火によって流れ出た溶岩が固まることにより城ヶ崎海岸の断崖絶壁が出来たといわれている。現在は頂上までリフトが運行され、気軽に頂上までたどり着ける。頂上は周囲1kmほどの火口跡であり、ぐるっと1周することが出来る。山頂からの眺めも良く、住宅と森が点在している様子が良く分かる。また、遠くには伊豆大島も望むことが出来る。毎年2月には治山のための山焼きが行われる。
[編集] 桜並木
駅を出るとすぐ、桜並木への入り口がある。伊豆高原桜並木は約3kmにわたって桜の木が並び、春には美しい花を咲かせ、毎年観光客の評判を呼んでいる。夜間にはライトアップも行われ、夜桜も楽しむことが出来る。付近に商店も多くあるので便利である。
[編集] 観光
伊豆高原には美術館、博物館系が多いのが特徴である。駅周辺だけでもかなりの数の美術館、博物館がある。美術館めぐりは伊豆高原観光の1つのパターンであろう。また、カフェ・飲食店も多いため、気軽に立ち寄って食事もとることが出来る。
さらにペットや動物好きの心をとらえる施設も有り、『伊豆高原ドッグフォレスト』や『ねこの博物館』などペットたちと遊んだり、散歩させたり、各種イベントも行われている。ペット可の飲食店、ペンションも多い。最近でも次々と新しい施設が完成し、ペット連れでも楽しめるよう工夫されている。
その他、駅からは離れているがシャボテン公園も有名であり、大室山とセットで観光すると良い。駅前からシャボテン公園までのバス路線があり、東海バスが運行している。
ダイビングスポットとしても有名で、伊豆海洋公園はあらゆるダイビング雑誌などで必ずと言っていいほど紹介されている。同じ系列の経営でぐらんぱる公園がある。こちらは屋外レジャー施設で、乗り物やパークゴルフが人気である。こちらも、両者とも伊豆高原駅より東海バスが利用可能。
[編集] 交通
伊豆高原を訪れる際は、基本的に伊豆急行を利用するのが一般的である。伊豆急行線は伊東~伊豆急下田間を、伊豆半島の東海岸を沿うように走っており、一般的な下車駅は伊豆高原駅となる。JR熱海駅で伊東線に乗り換えれば、伊東線と伊豆急線が伊東駅経由で相互乗り入れをしているため、熱海~伊豆急下田間を電車で直通できる。
東京から訪れる場合は、特急踊り子号、スーパービュー踊り子号を利用するのも便利である。海岸沿いを走るため、窓からの眺めは絶景といわれている。
自動車では熱海から国道135号か伊豆スカイライン経由となる。渋滞は多いが、現地は丘陵地のため移動は車のほうが利便性が高い。伊豆高原まで電車で移動し、現地でレンタカーを借りるのが賢い選択と言えるかもしれない。
[編集] 外部リンク
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