冒険者たち ガンバと15ひきの仲間
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『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』(ぼうけんしゃたち ガンバとじゅうごひきのなかま)は、斉藤惇夫の児童文学作品。
1972年、アリス館牧新社より刊行された。現在は岩波書店から発売されている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
ドブネズミのガンバは、幼馴染みのマンプクに誘われて海を見る旅に出る。2匹は港で船乗りネズミの集まりに参加するが、そこへ全身に傷を負ったネズミが現れる。忠太と名乗ったそのネズミは「夢見が島でイタチのノロイ一族に襲われた仲間を助けてほしい」と訴える。
ノロイ…それは船乗りネズミの間では関わることをタブーとされる恐るべきイタチであった。そのため及び腰になる船乗りネズミたちの姿を見たガンバは、自分だけでも忠太の願いを聞き入れることを決意し、忠太と共に夢見が島行きの船に乗り込む。しかし、ガンバに心を動かされたネズミたちもまた、夢見が島へ向かう決意をしていたのだった。ガンバと15匹の仲間の冒険が、今始まる…。
[編集] キャラクター
- ガンバ
- 町に住むドブネズミ。日常のちょっとした冒険には飽きていたものの、自分が求めるものが何なのか分からないまま日々を過ごしていたところを、マンプクに誘われて海を見に行くことになる。ノロイの恐ろしさを知らない故に、恐れることなく夢見が島へ向かう決意をしたが、その恐ろしさを知っても一歩も引かない勇気を持つ。自分がリーダーに選ばれたことに当初は困惑していたが、持ち前の勇気と冷静な判断力で仲間たちを導いてゆくことになる。
- マンプク
- ガンバの幼馴染みの太ったネズミ。ガンバを誘って海へと連れ出した。食いしん坊で、美食家を自称する。
- ガクシャ
- ガンバとマンプクが港で最初に出会った船乗りネズミ。ヨイショと共に、海竜丸に乗る100匹のネズミを束ねている。頭のよさには定評があるらしく、水先案内から医者まで様々な業務をこなす。町ネズミを「世間知らず」とバカにしている節があり、そのためガンバにとって彼の第一印象は最悪なものだった。
- イダテン
- その名の通り、ネズミたちの中でも群を抜いた俊足の持ち主。白い体毛を持つため「シロハヤブサ」とも呼ばれる。
- ヨイショ
- 海竜丸に乗る100匹のネズミのボス。力が自慢。右目の傷はかつてノロイに襲われた時に付けられたもので、そのためノロイの恐ろしさを誰よりもよく知っている。
- バレット
- 踊りが得意。スペインでフラメンコの大会に出場し、優勝したことがあるらしい。
- バス、テノール
- コンビで歌うのが得意。
- シジン
- 忠太
- イカサマ
- その名の通り、イカサマが得意。二つのサイコロを常に持ち歩いており、それを振ることである種の占いを行う。自分が夢見が島へ向かうことも占いで決めるほど占いにすべてを頼っているように見えるが、実際はイカサマでサイコロの目を調節していたことをガクシャに看破された。そのガクシャとは犬猿の仲だが、互いに認め合うところはあったようである。イダテンとは以前から知り合いだったらしい。
- ボーボ
- ジャンプ
- アナホリ
- その名の通り、穴を掘るのが得意。
- カリック
- オイボレ
- ツブリ
- オオミズナギドリのリーダー。
- 七郎
- 高倉ネズミ。
- 潮路
- 忠太の姉。
- ノロイ
[編集] 他メディアにおける展開
- テレビアニメ『ガンバの冒険』
- アニメーション映画『冒険者たち ガンバと7匹のなかま』(『ガンバの冒険』の総集編)
- ミュージカル『冒険者たち ガンバとその仲間』
- 漫画『GAMBA!ガンバ!~冒険者たち~』
[編集] 関連作品
- グリックの冒険
- ガンバとカワウソの冒険