北京地下鉄
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北京地下鉄(ぺきんちかてつ・北京地铁)は、中華人民共和国の首都・北京市街地の地下鉄および北京市街地と郊外を結ぶ交通機関である。
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[編集] 路線
現在以下の4路線を有する。
- 1号線 : 苹果園~四恵東間 38km
- 2号線 : 環状線 16km
- 13号線 : 西直門~東直門間 40.8km
- 八通線 : 四恵~土橋間 18.9km
括弧内は駅番号。
[編集] 1号線
1号線(通称 一線)は、北京市街地を東西に貫く路線である。
苹果園駅(103) - 古城路駅(104) - 八角遊楽園駅(105) - 八宝山駅(106) - 玉泉路駅(107) - 五棵松駅(108) - 万寿路駅(109) - 公主墳駅(110) - 軍事博物館駅(111) - 木樨地駅(112) - 南礼士路駅(113) - 復興門駅(114) - 西単駅(115) - 天安門西駅(116) - 天安門東駅(117) - 王府井駅(118) - 東単駅(119) - 建国門駅(120) - 永安里駅(121) - 国貿駅(122) - 大望路駅(123) - 四恵駅(124) - 四恵東駅(125)
[編集] 2号線
2号線(通称 環線)は、北京市中心部の環状線である。かつての城壁の地下に作られており、「門」の附く駅名が多い。
西直門駅(201) - 車公庄駅(202) - 阜成門駅(203) - 復興門駅(204) - 長椿街駅(205) - 宣武門駅(206) - 和平門駅(207) - 前門駅(208) - 崇文門駅(209) - 北京駅(210) - 建国門駅(211) - 朝陽門駅(212) - 東四十条駅(213) - 東直門駅(214) - 雍和宮駅(215) - 安定門駅(216) - 鼓楼大街駅(217) - 積水潭駅(218)
[編集] 13号線
13号線(通称 城鉄)は、2号線の北部を迂回して西直門駅と東直門駅とを結ぶ路線である。
西直門(XIZHIMEN 1301) - 大鐘寺(DAZHONGSI 1302) - 知春路(ZHICHUNLU 1303) - 五道口(WUDAOKOU 1304) - 上地(SHANGDI 1305) - 西二旗(XI'ERQI 1306) - 竜沢(LONGZE 1307) - 回竜観(HUILONHGUAN 1308) - 霍営(HUOYING 1309) - 立水橋(LISHUIQIAO 1310) - 北苑(BEIYUAN 1311) - 望京西(WANGJING WEST 1312) - 芍薬居(SHAOYAOJU 1313) - 光熙門(GUANGXIMEN 1314) - 柳芳(LIUFANG 1315) - 東直門(DONGZHIMEN 1316)
運行時間
西直門から東直門 6:00-22:30(霍営止まりは23:45まで ) 東直門から西直門 6:00-22:30(回竜観止まりは23:45まで ) (霍営始発西直門/東直門行きの初電は5:25 )
運賃
全線均一3元
1・2号線乗換5元
定期券なし
[編集] 八通線
八通線は高架の鉄道で、1号線の延伸線である。四恵駅~四恵東駅間は1号線と並走している。
四恵駅(8T01) - 四恵東駅(8T02) - 高碑店駅(8T03) - 広播学院駅(8T04) - 双橋駅(8T05) - 管庄駅(8T06) - 八里橋駅(8T07) - 通州北苑駅(8T08) - 果園駅(8T09) - 九裸樹駅(8T10) - 梨園駅(8T11) - 臨河里駅(8T12) - 土橋駅(8T13)
[編集] 運賃
1号線および2号線の運賃は3元で、復興門駅および建国門駅での両線間の乗り換えは自由にできる。13号線は3元、八通線は2元である。1・2号線と13号線に跨って乗車する場合は5元、1・2号線と八通線では4元である。切符はすべて紙製のもので、改札は入場時に半分もぎ取られるだけ(出場はノーチェック)である。
13号線には日本と同じような自動改札が導入されているが、券売機は一切設けられず、磁気きっぷの発売を窓口で行われている。そのため、1・2号線と13号線との間の紙の乗り換え券(5元)は、13号線乗車の際に一度窓口で磁気切符に替えなければならない。また、改札も日本と同じく入場時と出場時の二回行われ、出場時は切符も回収される。自動改札導入当時はこのダブル改札のシステムに慣れず、地下鉄の構内で乗車中などにきっぷを無くす人も多かったという。
また、2006年5月よりスマートカード(市政交通一卡通)とよばれるICカードが全面的に導入された。これはJRのSuicaやICOCAのようなもので、カードを機械にかざすだけで運賃を支払うことができるもので、北京の地下鉄全線のほか、路線バス(トロリーバスも含む)全線、タクシー(2008年オリンピック開催までに全車両導入予定)、一部の高速道路の料金所や市内の駐車場などでも使える。1・2・八通線では入口のカードリーダーで一回タッチするのみで、13号線は日本の自動改札と同じくきっぷ投入口の上のカード感知エリアに入場と出場の2回かざす。初回購入時には20元のデポジットが必要で、残高のチャージは10元単位で行われ、カードが必要なくなったらデポジット・残高ともに手数料無料で返却できる。また、市バスの600番台以上と市バス以外の民営バスでは定期券が使えないためか、カード利用だと運賃が2割引される。
定期券は現在、毎月の1日から月末まで有効で、1・2号線全線と400番台までの市バスに合計140回フリーで乗れるもの一種類のみで、料金は90元。しかし実際は継続のみで新規発売されておらず(市バスのみの定期券は新規発売されている)、新たに地下鉄の定期券を購入するのは不可能である。定期券は直接スマートカードにデータを書き込むシステムで、カードを持たないと定期券が買えない。
[編集] 歴史
北京地下鉄は中華人民共和国初の地下鉄システムである。1965年7月1日に建設が開始された。一説には毛沢東の指示で天安門下(長安路)に掘られていた防空壕兼食料備蓄庫を転用しているといわれる。
1969年10月1日に北京駅~苹果園駅間が開業した。これは、現在の1号線の西半分と2号線の南側に相当する。しかし、これは公務員しか使用することができなかった。一般に開放されたのは1977年である。
1984年9月20日に2号線の残りの区間が開業し、1号線と2号線(環状線)の2系統の運転を行うようになった。1号線は1992年12月12日に復興門駅~西単駅間が、1999年12月28日に西単駅~四恵東駅が開業した。残りの復興門駅~西単駅間は2000年6月24日に開業し、萍果園駅~四恵東駅間の直通運転が開始された。
13号線は、西側の西直門駅~霍営駅間が2002年9月28日に、東側の残りの区間が2003年1月28日に開業した。
5号線が2002年12月に、10号線が2004年3月に建設を開始した。
[編集] 計画
2008年の北京オリンピックに向けて、北京では地下鉄網の拡充が行われている。現在、以下の各路線が計画されている。
- 5号線 : 太平庄北駅~宋家庄駅間27.6km。市街を南北に貫く路線。
- 10号線 : 万柳駅~勁松駅間24.55km。
- 4号線 : 竜背村駅~馬家楼間28.16km
- オリンピック支線 : 熊猫環島駅~森林公園駅間5.91km。途中オリンピック公園を経由する。
- 亦庄ライトレール : 19.5km。
- 9号線 : 北京西駅~白石橋間18.3km。
[編集] 関連リンク
[編集] 外部リンク
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