国鉄タキ5450形貨車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タキ5450形貨車(こくてつたき5450がたかしゃ)は、1964年(昭和39年)から1994年(平成6年)まで製造された、25t積み液化塩素専用の貨車(タンク車)である。
[編集] 構造

いわゆる高圧ガスタンク車の一種である。
タンク体はマンホール弁式ドーム付き直円筒形で、既に製造されていた同じ25t積み液化塩素専用のタキ5400で使用されたボイラー鋼板から、高張力鋼に変更された。その為、自重が減って荷重増も計画されたが、結局は25t積みのままとなった。
塗装は、高圧ガス保安法の区別規定により黄色(黄1号)塗装で、黒色が多いタンク車の中でも一際目立つ存在となっている。
また輸送の際の保安上、中和剤の入った石灰箱を設置する。 一部の車両は鉄道連絡船による航送を行うため、取卸口の密閉化・中和剤として液状カセイソーダ箱を追加設置する。この対策がなされた車両には「航送用」の標記がなされる。
台車は当初TR41形を採用したが、1975(昭和50)年7月以降の新製車は走行性能改善のためTR211B形を採用する。