圏谷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

圏谷(けんこく)とは、氷河の侵蝕作用によってできた広い椀状の谷のこと。氷河の成長と共に、氷河が山から下部へ移動する際に山肌を削り曲線状の谷を形成する。成長期には形状を推し量ることはできないが、氷河の後退と共に地上に現れ谷となる。高山の山稜直下などに見られる。カール(独:Kar)あるいは形状からU字谷とも言う。
谷の両側と山頂側が急峻なカール壁に囲まれ、山麓側に平担なカール底が広がる。カール底には氷河によって運ばれた土砂が堆積したモレーン(堆石)カール湖という湖ができている場合がある。