土井香苗
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土井 香苗(どい かなえ、女性、1975年 - )は日本の弁護士。神奈川県横浜市生まれ。桜蔭中学校・高等学校を経て東京大学法学部卒業。東大在学中だった1996年に、司法試験に合格。
「法曹として世に出る前に、広く社会のことを知りたくて」ピースボートでボランティアスタッフとして活動を始める。司法試験勉強中は活動を休んでいたが、合格後に活動を再開。ボランティアスタッフ仲間の「勉強は難しかった?」との質問に「そんなことはなかった」と答えたというエピソードがある。 1997年、ピースボートの地球一周クルーズに参加。その途中で立ち寄ったアフリカで一番新しい独立国・エリトリアの実情を目の当たりにし、自らボランティアを志願。1998年大学卒業後に単身エリトリアに渡り、同国で法律改正委員会調査員として刑法に関するリサーチ作業に従事。帰国後司法修習(53期修習生)を経て、2000年に弁護士登録。
もともとは検事志望だったが、検事職に「女性枠」があると知り、同期の司法修習生有志と共に女性枠撤廃運動を始める。自身は検事として赴任を勝ち取るが、司法界の体質に不信感を抱き検事としての赴任を断る。その時の経緯は「司法修習生が見た裁判のウラ側」という本にまとめられている。
弁護士登録後は、普段の業務の傍ら、難民の人権保護活動、 「イラク戦犯法廷」検事として活躍。 2005年より、日弁連からの派遣留学生として、ニューヨーク大学ロースクールで1年間の留学生活を送る。
[編集] 著書
- 「司法修習生が見た裁判のウラ側」(「司法の現実に驚いた53期修習生の会」の一員として 現代文化社)
- 「”ようこそ”と言える日本へ」(岩波書店)