土佐弘之
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土佐弘之(とさ ひろゆき, 1959年-)は、日本の政治学者。専門は、国際関係論、比較政治学。
東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了後、東京大学東洋文化研究所助手、摂南大学国際言語文化学部講師、神戸女学院大学助教授、東北大学法学部教授を経て、2004年から神戸大学大学院国際協力研究科教授。
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[編集] 著書
[編集] 単著
- 『グローバル/ジェンダー・ポリティクス――国際関係論とフェミニズム』(世界思想社, 2000年)
- 『安全保障という逆説』(青土社, 2003年)
- 『アナーキカル・ガヴァナンス――批判的国際関係論の新展開』(御茶の水書房, 2006年)
[編集] 共編著
- (植木俊哉)『国際法・国際関係とジェンダー』(東北大学出版会, 2007年)
[編集] 論文
- 「周辺的資本主義の再編と『国家』――マルコス戒厳令体制(1972-81)期の政治経済変動」『東洋文化研究所紀要』101号(1986年)
- 「太平洋南西部における地域紛争と国際関係――イリアン・ジャヤと東チモール」『東洋文化研究所紀要』107号(1988年)
- 「インドネシア権威主義体制と学生運動――政治体制と社会運動との相互作用過程に焦点をあてて」『東南アジア研究』27巻1号(1989年)
- 「カンボジア紛争の解決過程と戦略的関係の変化(1982-1991)」『国際政治』103号(1993年)
- 「インドネシア権威主義体制下のマス・メディア――『開かれた政治』をめぐる政治的陣地戦」『アジア経済』35巻1号(1994年)
- 「地域紛争解決に対する国連の仲介・介入――成功と失敗の間」『アジア経済』38巻10号(1997年)
- 「知的植民地主義としてのデモクラティック・ピース論――『馴致、同化の論理』から『異化、共生の論理』へ」『平和研究』22号(1997年)
- 「ウェストファリア・システムと家父長制の相補性について――『男の国際政治』の遅すぎた脱構築?」『女性学評論』12号(1998年)
- 「新しい情報様式とウェストファリア・システムの変容――アイデンティティ・ポリティクスの領域性と脱領域性」『神戸女学院大学論集』45巻2号(1998年)
- 「戦時における性暴力の廃絶と<声/沈黙>の政治学――国際人権レジームの再ジェンダー化過程との関連で」『女性学評論』13号(1999年)
- 「セクシュアリティのグローバル化と国際人権レジーム――人身売買・売春観光問題をめぐる言説のゆらぎとフェミニズムの課題」『アジア経済』41巻3号(2000年)
- 「生殖をめぐる構造的権力の重層的関係と言説の変容――人口政策からリプロダクティブ・ヘルス/ライツへ」『女性学評論』14号(2000年)
- 「『人間の安全保障』という逆説――<恐怖からの自由>と<他者への恐怖>」『現代思想』29巻7号(2001年)
- 「『長い21世紀』におけるボーダー/ボディ・ポリティクス――ホモソーシャルな現実主義<男の帝国>の逆襲」『現代思想』29巻8号(2001年)
- 「脱領域的テロリズム、ポストモダン帝国体系と世界内戦」『現代思想』29巻13号(2001年)
- 「国家安全保障という制度的思考の揺らぎ――ポストモダニティと<アイデンティティ/リスク>」『法学』65巻4号(2001年)
- 「まなざし(視覚/身体)のグローバル・ポリティクス――圧縮された時空間の歪みとバロック的戦争機械」『現代思想』30巻1号(2002年)
- 「ジェノサイドとイノセンスとのアイロニカルな関係――『出口なし』状況について」『現代思想』30巻8号(2002年)
- 「≪条件付き歓待≫の国際政治――国際難民レジームの危機との関連で」『現代思想』30巻13号(2002年)
- 「『テロリズム』の語られ方――そして、死者、神の声を領有する暴力」『現代思想』31巻3号(2003年)
- 「コモンズの悲劇とエコロジカル・アイデンティティ――熱帯雨林破壊/保護の政治経済学」吉川元編『国際関係論を超えて――トランスナショナル関係論の新次元』(山川出版社, 2003年)
- 「バックラッシュ(再領域化)の政治と暴力」竹村和子編『”ポスト”フェミニズム』(作品社, 2003年)
- 「移行期における正義再考――過去の人権侵害と復讐/赦し、記憶/忘却の政治」『社会科学研究』55巻5・6号(2004年)
- 「世界内戦化とリンチ的暴力――『市民的』不服従のアソシエーションへ」『現代思想』32巻9号(2004年)
- 「国際開発レジームにおけるジェンダー的ポジティブ・アクション政策」辻村みよ子編『世界のポジティブ・アクションと男女共同参画』(東北大学出版会, 2004年)
- 「ポスト近代的帝国に映る過去の影――『もう一つの正戦論』の系譜」『アソシエ』14号(2004年)
- 「グローバリゼーションと人の移動――国境の風景はどう変わりつつあるのか」『法律時報』77巻1号(2005年)
- 「〈文明/野蛮〉の新思考と他者の抹殺――闘技的公共圏の縮小過程」『インターカルチュラル』3号(2005年)
- 「『長い21世紀』における二つの共和主義――シュトラウスとネグリ」『アソシエ』15号(2005年)
- 「『現実主義』は現実を切り捨てる」『世界』2005年6月号
- 「アジア地域主義の中の他者」『現代思想』33巻6号(2005年)
- 「なぜ、この問いが可能になったのか」岩崎稔・大川正彦・中野敏男・李孝徳編『継続する植民地主義』(青弓社, 2005年)
- 「アナーキカル・ガバナンス――倫理の跛行的グローバリゼーション」『現代思想』33巻13号(2005年)
- 「国際政治学(国際関係論)とジェンダー――マスキュリニティの再編という観点から」辻村みよ子・山元一編『ジェンダー法学・政治学の可能性――東北大学COE国際シンポジウム・日本学術会議シンポジウム』(東北大学出版会, 2005年)
- 「戦争報道写真――惨劇を再現することの困難性」藤野寛・齋藤純一編『表現の<リミット>』(ナカニシヤ出版, 2005年)
- 「ジェンダーと国際関係の社会学――マスキュリニティ(男らしさ)の再編」梶田孝道編『新・国際社会学』(名古屋大学出版会, 2005年)
- 「ポスト・リベラルな世界秩序と他者の抹殺」『アソシエ』16号(2005年)
- 「グローバル・ガヴァナンスと《生かす/殺す権力》の変容」『情況』7巻3号(2006年)
- 「ネオ・リベラルな統治とまなざしの政治」西谷修編『グローバル化と奈落の夢』(せりか書房,2006年)
- 「経綸問答――06リミックス・バージョン」『現代思想』34巻10号(2006年)
- 「"主体化の暴力"を超克するケアの倫理──脆い生への対応をめぐって」『思想』993号(2007年)
- 「グローバルな立憲秩序と逸脱レジーム――ICCプロセスの事例を中心に」『国際政治』147号(2007年)
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