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圧縮陳列

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

圧縮陳列(あっしゅくちんれつ)は、ドン・キホーテが買い物の楽しさ、面白さを購買客に煽り・訴えかけるために行っている独自の商品ディスプレイ・販売促進手法である。同社の象徴である。文字通り、徹底的に商品で狭小な売場空間を満たして、いわば商品の無秩序空間・ジャングルを形成する。通常の商品とやや禁制品に近いそれとを近接展示させることで購買側への心理抵抗を和らげ、総売上の増加につながる巧妙な策ともいえる。

目次

[編集] 圧縮陳列を始めたきっかけ

創業者である安田隆夫は1978年東京都杉並区にドン・キホーテの前身である「泥棒市場」を開業した。泥棒市場は開業当初、20しか店舗面積がなく、倉庫を借りる余裕もなかった。結果、納品された商品を全て狭い店の中に押し込まざるを得ず、棚という棚に商品が詰め込まれ、天井までダンボールが積み上げられ、通路も商品とダンボールだらけという状態になった。箱を積み上げるだけでは、購買客に何を売っているのか表示できない。安田はダンボールに窓を開け、商品を説明した手書きのPOPを棚に張るようにした。

狭い店舗ならではの「苦肉の策」だったが、意外にも購買層からの評判が良く、売上は拡大した。購買客は意外なものが予想しないところにあるという発見の楽しみや、商品の山の中から掘り出し物を探し当てる宝探しの面白さをそこに見出していた。圧縮陳列の原形である。

[編集] 現在行われている圧縮陳列

  • 泥棒市場とドン・キホーテでは当然、時代も店の大きさも違う。ドン・キホーテ従業員の誰もができるように一般化し、洗練したのが現在行われている圧縮陳列である。その現在行われている圧縮陳列をエンド、定番、POPの順で説明したい。ドン・キホーテではエンドを最重要の陳列場所とみなしており、エンドこそ圧縮陳列の見せ場であるので、エンドに多くの行を割いた。一方、定番はエンドに比べると軽視されており、定番の陳列を圧縮陳列と呼ぶことも少ないが、定番は重要な販売場所であり、それなりに蓄積したノウハウがあるので、それを紹介するため記載することにした。POPは、エンドや定番の陳列の一部であるため、本来は各項目の中で紹介すべきなのだろうが、とりわけ圧縮陳列に重要なツールなので別途項目を設けることにした。
  • ドン・キホーテの売場担当者は自由に商品を仕入れ、自由に陳列し、自由に売価を決めることができるというのが建前であるが、実際には本部スタッフや幹部からの「指導」が多く、売場担当者が自由な発想で圧縮陳列を行えるとは限らない。
  • 会社規模が拡大し、社会的認知もあがったので創業時の圧縮陳列の独自性・先鋭性は緩和されている。しかし後続の模倣店舗が同業他社で出現しており、販売手法として衰えはない。

[編集] エンド

秋葉原店のエンド
秋葉原店のエンド
  • エンドとはゴンドラの端の部分を指し、平台を使って商品を山積みにするのが一般的な陳列方法である。エンドは主線に面しているため、不特定多数の来店客の目に触れる機会が多く、最も売上を伸ばすことのできる「超一等地」である。同時に売場の顔となる部分でもあるので、売場担当者からすると、決して手抜きのできない場所でもある。
  • エンドに並ぶ商品はスポット品と分類される商品で、簡単に言うと「特売品」である。それらは原則として限定生産であるため、普段は目にしない変な商品が多く、売場の個性化にも一役買っている。とりわけドン・キホーテが好んで仕入れてくるスポット品は、中国産の際物商品や倒産した会社から買い付けたバッタ品が多いため、ただ置いておくだけでは売れてくれず、陳列方法の巧拙が売上に大きな影響を及ぼすことが多い。もちろん、際物商品やバッタ品ばかりでなく、きちんとしたメーカーが生産したスポット品も多く陳列されている(シャンプー・コンディショナーのペアパックなど)。
  • 圧縮陳列はエンドでスポット品を売っていく陳列方法の一つであり、ドン・キホーテにおいては絶対的な陳列方法である。
  • ドン・キホーテではエンドの圧縮陳列の技術を向上させるため、「ディスプレイの鉄人選手権」や「B-1グランプリ」といった陳列コンテストを定期的に開催しており、エンドの陳列が下手な売場担当者は軽く見られる傾向にある。

[編集] エンドの基本陳列

  • 基本的な棚割
上段に高額・高粗利、下段に低額・低粗利、アイラインの中段に低額・高粗利の商品を置くようにする。下段の低額・低粗利で誘い、中段の低額・高粗利を買ってもらいたい、というのがこの棚割の意図になっている。そして、あわよくば上段の高額・高粗利に手を出してもらいたい、というのが欲張った狙いである。棚割の例としては、下段にNBの海苔、中段に韓国メーカーの海苔、上段に高級海苔のギフトセット、といったところである。
ただ、エンド商材(スポット品)の性質上、常に低額・低粗利の商品や低額・高粗利の商品が仕入れられるとは限らないし、また、目玉品の売り出しなどがあって棚割を変えることもあるので、この棚割はおおよその目安に過ぎないと考えていい(画像ではエンド前面に高粗利商品(ファービー)、中段に低額・低粗利(ひだまりの民)、上段に高額・高粗利(キティ)となっている)。
  • 基本的な陳列方法
  • エンドの外形
中段から上段にかけてひな壇になるように陳列する。こうすると多くの商品をお客様にアイキャッチしてもらうことができ、販売チャンスは広がる。売りたい気持ちが前に出すぎて、エンド前面に山のように商品を積み上げてしまうと、後ろの商品が死角になり、チャンスロスが増える。また、エンド上段を陳列場所に使わず、在庫置場にしてしまうと、ひな壇が不完全になり、エンド全体の締まりがなくなって、アピールが弱くなる。
  • 陳列フェイス
4フェイスぐらいのフェイスで「太く」陳列するのではなく、1フェイスもしくはせいぜい2フェイスで「細く高く」積むようにする。そして、フェイスとフェイスの間には空間を開けず、ひたすら詰めて陳列をする。エンド(平台)でこの陳列をすると、かなり多くの種類の商品を並べることができ、「商品の山の中から掘り出し物を探し当てる宝探しの面白さ」をお客様に提供することができる。また、陳列フェイスを少なくすれば、商品を高く積み上げざるを得ず、結果的に売場が商品の「ジャングル」という状況になる。視界いっぱいに商品・商品・商品という異空間は、お客様を興奮状態にし、次々と衝動買いを誘発することができる。
  • 一つ一つの商品
きちんと「商品の顔」(商品名の書いてある面)をお客様にアイキャッチしてもらえるように並べる。メーカーのデザイナーたちは、「商品の顔」にデザイン力の多くを注ぎ込んでいるため、「商品の顔」が一番、アピール力があるからである。それを活かさないのはチャンスロス同然である。悪い例としては、ダンボール箱のまま積み上げる陳列で、これではせっかくの「商品の顔」が全く見えない。その場合は、商品をダンボール箱から全て出し、「商品そのもの」を積むように陳列し直さなければならない(パッケージの耐久性の問題で「商品そのもの」を積むことができないときは、ダンボール箱に窓をつけ、「商品の顔」をアイキャッチできるようにすると良い)。
また、商品は平台の端ぎりぎりまで前に出して並べ(前方立体陳列)、POPはPOPスタンドを利用して貼付するようにする。こうするとエンド全体に立体感が出、迫力が出るからである。これらは圧縮陳列に限らず、どの小売業でも一般的に言われていることである。
  • POPに関しては、詳しくはPOPの項に譲る。
  • 過剰在庫に対する最低限の対策
通常売価期間、値下げ期間、赤字期間を設け、売れ残しをなくすようにする。自分の仕入れた売価を値下げするというのは、どこか屈辱感の伴うものだし、「俺は最初に決めた売価で全て売り切った」と同僚にも威張りたいところである。しかし、そんなつまらないプライドにこだわっていると店は不良在庫の山になる。いざ値下げをするときにためらいが出ないよう、最初から「10日経ってもまだ在庫が残っていたら値下げする」「20日経っても在庫があったら赤字で売る」と決めておきたい。
納品業者との商談の際、売場担当者有利の商談(例えば売上実績の無い新商品の商談)ならば、最初から「10日経ってもまだ在庫が残っていたら値下げをするので、値引をください」と納品業者に確約を取っておくといい。

[編集] 数値を伸ばす方法

  • 販売客数を増やす方法
エンドに大量に商品が陳列されていると、何から買えばいいのか迷いが出るため、思ったほど販売客数が伸びなかったりする。エンドの中に目玉品を作り、目立つPOPを付け、目立つ位置(エンド前面や中段の中央)に陳列し、さらに以下のようなサービスを付加すると、エンドにアクセントが付き、販売客数を伸ばすことができる。
  • 目玉品に価格訴求力がある場合
価格訴求力のある目玉品ならば、ロープライス保証のPOPを付けると販売客数を増やすことができる。ロープライス保証は、「他の店で買うと損をする」という心理が働くため、衝動買いを誘い出すには最適なツールである。例えば、卵、食パン、ボックスティッシュ、ゴミ袋といったものである。 なお、ロープライス保証をするため、ある商品の値下げを行ったときは、その商品の補完財をその分値上げしておくと粗利率を保てる。
※ロープライス保証 … 最低価格保証とも言う。競合他社よりも値段が高かったら差額を返金するサービス。
  • 目玉品に価格訴求力が無い場合
価格訴求力の無い商品(無名メーカーのバッタ品や中国メーカーの際物商品など)を目玉品にしたときは、フリー返品保証のPOPを付けると販売客数が伸びる。フリー返品保証は、「気に入らない商品だったら返品すればいい」という安心感をお客様に持たせるため、購買動機を高めることができるツールである。なお、フリー返品保証を使うときは、一部は返品されるということを前提として売価を設定すると廃棄ロスによる粗利率の低下を防げる。
※フリー返品保証 … レシートがあれば、開封後だろうと使用後だろうと(食品や日用消耗品は残量が1/3以上)返品を受けるサービス。
  • 売上点数を伸ばす方法
薄利多売のディスカウントストアにとって、売上点数こそが最重要の売上数値と言える。売上点数を上げる最も基本的な方法は、補完財(例えば洗濯洗剤と洗濯槽クリーナー)を並べて陳列し、POPで一緒に買ってもらえるようにアピールすることである。応用的な販売方法として以下のようなテクニックを使うとさらに売上点数を伸ばすことができる。
  • 補完財に価格訴求力がある場合
補完財に価格訴求力がある場合は、セット値引きをかけると売上点数を伸ばすことができる。セット値引きは、お客様のセット買いを誘発しやすく、売上点数を伸ばすには最適なツールである。とりわけ補完財が、売れ筋商品(あるいは超売れ筋商品)と品揃え商品の関係にあると、普段は売れない商品(品揃え商品)が売れるため、売上点数が伸びやすい。例えば、前述のように洗濯洗剤と洗濯槽クリーナーである。
※セット値引き … A商品とB商品を一緒に買うと○円値引きというサービス。なお、A商品を2つ以上まとめて買うと○円値引きというサービスはまとめ値引きという。ドン・キホーテではセット値引き、まとめ値引きともにMM(えむえむ。ミクスト&マッチの略)と呼ぶ。
  • 補完財に価格訴求力が無い場合
補完財に価格訴求力が無い場合は、セット値引きに加えて、フリー返品保証をするといい。価格訴求力の無い商品というのは無名の商品や際物商品が多いため、何点も購入するのは不安なものである。そこでセット値引きに加えてフリー返品も保証すると、「気に入らない商品だったら返品すればいい」という安心感が持てるため、セット買いを誘発をしやすい。注意点としては、いくらサービスが2つ(セット値引きとフリー返品保証)付いているからと言って、あんまり過剰に「お得」をアピールすると、いかにも粗悪品を叩き売りしているイメージ与えてしてしまうので、POPのコメントや陳列の演出には気をつけなければならない。
  • 一品単価を増やす方法
いきなり高級品を仕入れるのではなく、日常使うもののうち、単価の高いものを仕入れるようにする。要は、通常700円のシャンプーを陳列していたところを、1500円のシャンプー・コンディショナーのセットに替えるということである。ここで一品単価を上げようと焦るあまり、いきなり7000円ぐらいする高級シャンプーを大量に陳列したりすると、ディスカウントストアとしてのイメージが崩れ、一品単価だけでなく客数まで落ちる破目になる。

[編集] 過剰在庫の減らし方

  • 売り切りをかける
納品業者と相談して値引をもらい、値下げをする。小売業の常識としてエンド商材(スポット品)の返品は不可なので、代わりに値引をもらうようにするわけだが、過去にドン・キホーテは強引な値引きの取り立てを行い公正取引委員会から注意されたことがあるので、やり方には気をつけなければならない。
また、もらった値引を値下げに使うのではなく、まとめ値引き(2個で○円値引という値引)をかけるという手もある。まとめ値引きは嗜好品にかけると効果的で、値下げをするよりも在庫を回転させることができる。例えば、健康食品、缶ビールなどである。
  • 店間移動をかける
売れている店舗の担当者と相談し、在庫を移動させてもらう。ドン・キホーテは過去に札幌店の過剰在庫を、当時新店で売れ行きの良かった中川山王店(名古屋)に店間移動し、ほとんどすべて売り捌いたことがある。

[編集] 注意すべき法律

主線、非常階段の通路幅確保、誘導灯の視認状態、散水栓や非難扉、スプリンクラーの可動範囲の確保が主な注意点である。ドン・キホーテは過去何度も消防署から注意を受けており、平成16年12月の火事の際にも消防法遵守が問題になった。 現在では通路に赤色のテープを引き、商品がはみ出さないように気をつけているほか、散水栓や避難扉の前にもテープを引いて可動範囲を確保するようにしている。誘導灯の視認状態や消火器の設置状況の確認は、日に一回、店舗責任者が確認して回るように徹底している。また、就業前には「火災八箇条」「防災八箇条」なる条文を読み上げるようになっており、意識の向上に努めている。
公道を不法に占拠することは違法である。そのため、店頭にエンドを作る際、公道に商品や販促物を置かないように注意しているが、現状としてはあまり徹底されていない。平成16年に渋谷店が注意を受けたことがある。
納品業者に対して、用途を明確にしない値引き要求は優越的地位の濫用にあたる。 そのため合理的根拠のない値引き要求や労務提供の要求はしないようにしている。平成16年11月の棚卸の際、労務提供を要求して問題になり、この事件をきっかけに対外的な文書を出す際は、本社法務部においてリーガルチェックを受けることが義務付けられるようになった。

[編集] 定番

  • 定番とは定番ゴンドラと呼ばれるゴンドラ(棚)と、それらに並べられている商品の事をまとめて指す。エンドの陳列を攻撃とするならば、定番は守りであり、目的買いのお客様に確実に商品を届けるのが最大の役目である。チャンスロスを最小限にするため、欠品と売価不明に気をつけ、案内POP(「○○コーナーこちら」というPOP)の貼付もやるようにする。発注のし忘れなど、ミスをしなければ確実に売上を稼げるところであり、定番は重要な販売位置である。しかし、売場担当者からすると、ルーティンワークが多いため、エンドの面白さに比べると定番は単調極まりない。「決められた日に発注をとって、決められた日に納品があって、決められたゴンドラに決められた商品を出すだけ」と定番を軽視している売場担当者が多いのも現状である。
  • 定番ゴンドラに並べられている商品を定番商品という。コンビニなどに置いてあるどこにでもある商品で、メーカーが継続的に生産しているため、売場担当者が補充を忘れない限りは、いつお店に行っても陳列されている。スポット品ほど「ドン.キホーテらしく」ないが、日常生活用品のほとんどはこの定番商品であるため、かなり重要な商品群である。

[編集] 定番の基本陳列

  • 基本的な棚割
主線沿いのゴンドラは上段に品揃え商品、中段に超売れ筋、下段に売れ筋を配置し、枝通路のゴンドラは上段に売れ筋、中段に超売れ筋、下段に品揃え商品を置く。
主線は通路幅が比較的広いので、最初に中段に視線が行く。その流れで下段に目を移し、視線を上げたとき上段の品揃え商品が目に入ってくれれば、という意図になっている。枝通路はかなり狭いので、近視を嫌って上段に視線を逃がす。そこから中段、下段と視線を移していくので上記のような棚割になっている。特に珍しい棚割ではなく、極めて普通の棚割である。コンビニなどと若干違うのは通路幅とゴンドラの高さのためである(ドン・キホーテで使用しているゴンドラは通常よりも高い。視界を悪くすることによって迷路化・ジャングル化させるため)。
また、定番の棚割というのは、納品業者や本部任せで売場担当者が関わることはほとんどない。
  • 基本的な陳列方法
塩ビストッパーやL字板を入れて耐久性を持たせ、前方立体陳列を心掛ける。商品のアピールを良くするように全ての商品にPOPを付ける。全ての定番商品にPOPを付けることを除けば、特に珍しい陳列方法ではない。POPに関しても、ドン・キホーテの影響からか、最近は定番でもPOPをつけているところがあり、ドン・キホーテの専売特許とも言えなくなっている(くすりの福太郎など)。
  • 過剰在庫に対する最低限の対策
棚札に最大在庫量を記入し、発注量を間違えないようにする。売場の発注担当者(アルバイト)は多めに発注を取る傾向がある。欠品をしてお客様に怒られるのが嫌だ、ということと、納品が少ないと品出しをするとき物足りない、というためである。アルバイトの個人的主観に任せていては、いつまでたってもスリムな売場運営はできないので、POSデータを検証しながら最大在庫量を決め、発注精度の向上に努めなければならない。

[編集] 数値を伸ばす方法

  • 販売客数を増やす方法
事前に棚割にゆとりを持たせておき、スポット品が出たら、そこに陳列して売り出す。このようにすると平坦だった定番ゴンドラにアクセントがつき、衝動買いを誘いやすい。とりわけ、価格訴求力のあるスポット品ならばロープライス保証、無いならばフリー返品保証のPOPを付けると有効である。
定番ゴンドラであっても、スポット品を売っていくという攻撃的な姿勢はいかにもドンキ的である。しかし近年では、定番の棚割が崩れるという極めて保守的な理由から、敬遠されることが多い。
  • 売上点数を伸ばす方法
セット値引き(ある商品とある商品を一緒に買うと○円値引)を積極的に仕掛ける。なお、セット値引きは補完財の関係にある商品に仕掛けると効果が高い。これはいわゆるおまけ商法と同一である。セット値引を効果的にアピールするためには、補完財を並べて陳列する必要性があり、そうなると定番の棚割は崩れる。それを嫌って、セット値引を敬遠する売場担当者もいる。
  • 一品単価を増やす方法
いきなり全商品を値上げするのではなく、価格弾力性の小さい商品をピックアップし、その商品から値上げをするようにする。例えば、医薬品である。頭痛薬の値段をどんなに安くしても、健康な人間は買わないだろうし、どんなに高くても、頭の痛い人間は買うものである。このような商品をピックアップし、値上げをすれば、販売客数を落とさず一品単価を上げることができる。もちろん、ディスカウントストアとしてのイメージは大切なので、やりすぎには注意である。

[編集] 過剰在庫の減らし方

  • 発注を抑える
POSデータを検証し売れ行きの悪い商品に関しては、最大在庫量を見直し、納品量を抑える。とりわけ高額な商品と品揃え商品に関しては、売れたら発注する、というサイクルに変え、現品以外在庫を持たないようにする。例えば、一週間に一つしか売れない商品は、「売れたら発注」で充分である。ただ、ドン・キホーテはアイテム数の多さが売りなので、やりすぎると売場全体のボリューム感がなくなり、店のイメージを落とすことになる。
  • 返品をする
全く売れていない商品に関しては、その商品を返品する。小売業の常識として定番商品の返品は可能だが、売れない商品を返品した場合、返品をした金額と同じ金額だけ、別の商品を仕入れることが暗黙の了解になっているので、返品というよりも死に筋商品と売れ筋商品の交換という方が現実である。
また、データ上で売れていても、代替財がある場合は返品して構わない。例えば、バファリン30錠とバファリン80錠が両方売れているからといって、両方とも残しておく必要性はない。どちらかが無くなっても、残りのほうを買うからである。 (慣例として、売れ筋定番商品の返品には、「交換」という暗黙の了解は適用しなくていい)。

[編集] 注意すべき法律

消費期限はある保存方法で概ね5日間経つと品質劣化する長期間保存できない食品の食用可能期限であり、賞味期限は消費期限ほど短くないが、消費期限同様に製造者が定めた安全性や味・風味等の品質が維持されると保証する期限を示す日時である。詳しくは消費期限賞味期限の記事を見て頂きたい。
ドン・キホーテは消費期限・賞味期限に対して、特に会社全体で取り組みはなく、各店舗の売場担当者が個々に賞味期限が切れそうな商品をピックアップしてカレンダーに書き込んだり、商品を品出しする際、賞味期限が近いものを手前に持ってくるように心掛けたりしているに過ぎない。もともと賞味期限間近の商品を安く仕入れてくるのがドン・キホーテの商売方法なので、抜本的な解決策を打たない限り、定期的に賞味期限切れのクレームが起こると予想される。
食料品以外では、薬品、ペットフード、プロテイン、コンドーム、電池、使い捨てカイロ、写真フィルムなどに使用期限・消費期限が設定されているが、必ずしも法的な規制があるわけではない。しかし、もちろん小売業の常識として使用期限・消費期限の切れたものは売らないようにしている(薬品は一部法律で規制されている。規制されなくても3年以上経過したものは売場に置かないようにしている)。
薬事法によると、薬剤師のいない販売店では医薬品を販売してはならないことになっている(厳密には販売してはいけないわけではないが、扱える医薬品の種類が大きく限られてしまう。平成14年9月現在)。
ドン・キホーテでは、薬剤師不在の場合は売場をカーテンで仕切るなどして医薬品を販売しないようにしている。どうしても具合の悪いお客様には、店舗の備品として用意していある「置き薬」を無料譲渡するなどして対応している。詳しくはドン・キホーテの記事の3.社会との衝突を参照していただきたい。薬剤師の常駐とは関係ないが、毒物劇物に関しては陳列販売ではなく、接客販売するようにして、窃盗に備えている。

[編集] POP

[編集] POP作成のシステム

  • 店舗と営業本部の体制
  • 各店舗に1~10名ほどのPOPライターがおり、売場担当者の依頼に基づいてPOP作成が行われる。POPの作成場所として、店舗内に部屋が与えられているが、必ずしも出勤は義務付けられておらず在宅で作成するライターもいる(最初から在宅ということで契約しているライターもいる)。
  • 営業本部にもPOPライターが10数名おり、店舗のライターだけでは仕上げることができない場合や、特殊な加工が必要なPOPなどを仕上げている。また、営業本部には手書きPOPライターのほか、パソコンのDTPを使ってPOPのフォーマットを作成するライターがおり、時々新しいフォーマットが作られる。
  • ドン・キホーテはPOPを圧縮陳列における最も重要なツールの一つとして捉えており、営業本部全体でPOP貼付率向上の体制がとられている。
  • POPライターの評価
  • 各POPライターはレベルに応じて、Aランク(上級)、Bランク(中級)、Cランク(初級)にランク分けされている。ランクは本部の責任者によって決定されるが、おおよその基準として大型のPOP(集合POP)が書けることがAランクになる目安である。
  • 給与は出来高制で、POP1枚につき100~2000円ぐらいの単価で支払いが行われる。単価の差はPOPの大きさとPOPライターのランクによるものである。
  • POP作成の手順
  • 手書きPOP
売場担当者がPOP作成依頼用紙に必要事項を書き込み、POPライターに渡す。POP作成依頼用紙ではPOPの色、大きさ、商品名、コメント、OFF率、売価を指定することができる。その他のデザインや文字の配置などはPOPライターに任されているが、特に売場担当者の方で指示したい場合は、直接POPライターに言うなりPOP作成依頼用紙の備考欄に書くなりすればいい。POPは作成依頼用紙を提出してから、1~14日ぐらいで仕上がってくる。仕上がりの期日が異なるのはPOP作成依頼状況の混雑やPOPライターのマイペースなどが原因である。
  • デジタルPOP
パソコン上で売場担当者自身が作成するPOPを「デジタルPOP」とドン・キホーテでは呼ぶことが多い。俗称であり正式名称は特に無い。イラストレーターフォトショップを利用したもので、基本フォーマットは本部のPOPライターが考えたものである。専用のホームページに基本フォーマットがアップロードされており、ダウンロードしてキーボードで売価や商品名を入力することによってPOPを作成できる。
  • 本部へのPOP依頼
専用のホームページへアクセスすると、大型のデジタルPOP(集合POP)のサムネイルが表示されている。欲しい集合POPに枚数を入れ、送信するだけで、数日経てば店舗に送られてくる。店舗のプリンターでは出力できない大型のPOPはこうして本部経由で出力し、店舗に送ってもらうことになっている。
余談だが、前述のDTPを操るPOPライター達は、デジタルPOPのフォーマット考える以外は、このPOPの出力・発送の仕事をしている。
  • 手書きPOPとデジタルPOPの長所短所
  • 手書きPOP
長所としては何枚か紙を重ねるため、立体感があり非常にアピールが強いということ。文字も手書きのため肉筆独特の迫力がある。短所としてはPOPライターによって仕上がりの期日に差があり、売場担当者からすると効率が悪いという点である。場合によっては、その商品が売り切れてからPOPが出来上がってきたりすることもある。もう一つの短所として、POP作成依頼用紙を書くのに手間がかかることということである。売場に立って、バインダーや定規を片手に作成依頼用紙を書くのは非常に体勢が悪く、時間の掛かるものである。さらにもう一つの短所として、手書きPOPは経費が掛かるという点である。前述のようにPOPは一枚一枚有料であって、決して無料ではない。
  • デジタルPOP
長所としては、キーボードで売価や商品名を入力するだけなので、非常に短時間で手際よく、POPを作成することができる点である。売場担当者からすると業務効率が良く、現在のドン・キホーテではデジタルPOPが売場のPOPの主流を占めている。コストに関しても、インク代や電気代はかかるが、手書きPOPよりはかなり安く済む。短所としては、手書きPOPに比べると無機的でアピールが弱いという点である。印刷物というのはどうしても肉筆に比べると無機的になる。もう一点の短所としては、POPの大きさが規定のものしかなく、陳列にあった大きさにはならない点である。基本フォーマットの縦、横の比を勝手に変えるとかなり不細工なデザインになってしまうので、規定の大きさしか作成することができない。
  • 結論
手書きPOPの迫力とデジタルPOPの効率、どちらをとるかの問題である。エンドでは手書きPOPを付け、定番ではデジタルPOPを付けるというのが、現在ドン・キホーテの傾向であり指導方針である。定番商品は数が膨大なため、業務効率上、手書きPOPを全て付けるのは大変なことである。それに定番はもともと目的買いのお客様が多いため、POPの迫力が少なくなったからといって、売上に大きな影響はない。それに対して、エンドは積極的にお客様にアピールして、衝動買いを誘発していくべき陳列場所である。迫力ある手書きPOPを付けて、お客様を刺激していかなければならない。(画像「秋葉原店のエンド」ではデジタルPOPが付けられている。本来なら良くないことである)

[編集] POPの基本構成

  • コメント
セールスポイントが明確に伝わるようにコメントを入れる。この商品は一言でいうと何なのか、他の商品と何が違うのか、を記入する。セールスポイントが接客で最もよく聞かれることであるし、また、セールスポイントを理解してもらうことが販売への第一歩でもあるからだ。
セールスポイントを特に強く訴える方法として、他のコメントに比べ少しアクセントをつけると効果的である。例えば、コメントのうち、セールスポイントである「潤いに強い」は漫画のような吹き出しに入れ、その他の「うるおい成分モイスチャーミルクと保湿成分アミノモイスチャー配合」という説明は普通に書くようにしたりするといい。
セールスポイントを書かず、安易に「激安」だとか「爆発プライス」と抽象的なことを書いてしまうと、接客が増えて業務効率が悪くなる上、販売点数も伸びない。
  • 売価
激安感が伝わるように売価がPOP全体の2/3を占めるようにする。他の小売業、例えばつるかめランドのPOPと比べてもらえばわかるが、ドン・キホーテのPOPはかなり売価が大きく書かれており、激安感を強くアピールできるようになっている。たとえ「激安」でなくても、自信を持って売価を大きく書けば「激安」に見えるものである。大事なのは「激安」であることではなく、「激安」に感じさせること―激安感―である。
この売価がPOP全体の2/3を占めるようにすることは、本部からPOPライターに直接指導されていることで、売場担当者が何も言わなくても、POPライターの方で売価を大きく書いてくれるようになっている。
  • デザイン
激安感が伝わるように原則として黄色地の紙に赤色で売価を記入するようにする。もちろん他の組み合わせの場合もあるが、白地は使わないようにしている(激安感が出ないため)。POPのデザインは下地の色以外、POPライターの自由裁量だが、売場担当者が細かく指示を出すこともできる。例えば上記のように、「潤いに強い」を吹き出しに入れて、その他の説明は普通に書くように、と指示を出したりする。
  • 大きさ
陳列フェイスに合わせて長さと幅を決める。2フェイス陳列しているならば、2フェイス分の幅のPOPにし、山積み陳列ならば山積みの「太さ」と「高さ」にあった大型のPOPをつける。POPというのはいわば商品の化粧まわしである。大きくて堂々としたものの方がアピールがあり、販売につながる。小さくてふんどしのようなPOPでは、お客様に激安感や商品のセールスポイントは伝わらない。(画像「秋葉原店のエンド」では特にエンド前面のPOPが小さく、アピールが弱くなっている。せっかくいい場所に陳列しているだけにもったないことである)
  • OFF率の記入方法
  • 定番商品
メーカー希望小売価格に対してOFF率を記入する。本来ならば競合他社と比べるべきなのだろうが、定番商品は商品数が膨大なため、業務効率上、メーカー希望小売価格で充分である(メーカー希望小売価格は商品パッケージに書いてあったり、納品業者が教えてくれたりする)。ただし、定番商品でも誰でも知っているような有名な商品は、お客様も意識して値段を見ているので競合他社の価格を調査すべきである。
また、激安感を出すことが目的なので、OFF率が10%未満のものは、メーカー希望小売価格だけ書いてOFF率は書かないようにする(「メーカー希望小売価格○○円に対して○%OFF!」というところを「メーカー希望小売価格○○円!」だけにする)。
  • スポット品
競合他社の価格(マツキヨなど)に対してOFF率を記入する。圧縮陳列を単なる「面白い陳列」で終わらせるのではなく、「勝てる陳列・売れる陳列」にするためには積極的に競合他社と比べなければならない。競合他社よりもドンキの方が値段が高かった場合には、メーカー希望小売価格など他のものと比べるようにする。本来そういう商品は仕入れてはならないのだが。
(競合他社との比較がされていないからといって、一概にドンキのほうが値段が高いとはいえない。価格調査は手間がかかるため、業務効率上、価格調査をやっていないだけのことが多い。ただし、画像「秋葉原店のエンド」のPOPのように、競合他社・メーカー希望小売価格に限らず一つもOFF率が記入されていない場合は、売場担当者の怠慢以外何者でもない)。
  • メーカー希望小売価格、競合他社の価格ともに不明な場合は、「新宿店に比べて○%OFF」「先月に比べて○%OFF」というように自社内で比べるようにする。

[編集] 注意すべき法律

誇大広告とは、著しく事実に相違する表示、著しく優良・有利であると人を誤信させる広告のことを言う。簡単に言うと大げさな広告のことである。ドン・キホーテに限らずディスカウントストアが対面する誇大広告はOFF率である。根拠なきOFF率は使用してはならず、とりわけ「新宿店に比べて○%OFF」「先月に比べて○%OFF」と書く場合、販売実績のない価格は使わないようにする。ドン・キホーテとは関係ないが、釣具の上州屋が過去に注意されたことがある。
おとり広告とは、実際には存在しない商品を広告に出すことを言う。簡単に言うとウソの広告である。ドン・キホーテは平成18年2月、折り込みチラシを配布した際、販売数量が著しく限定されているにもかかわらず(1~2個)、その限定の内容を明瞭に記載しなかったということで(「限定数有り」と記載したのみ)、公正取引委員会からおとり広告として警告を受けた。
再販売価格維持とは、メーカーや卸商社による小売価格の強制のことである。ほとんどの場合、近隣の個人商店からメーカーにドンキの安売りに対するクレームが入り、それをメーカー(もしくは卸商社)がドンキに注意してくるケースである。メーカーも形だけの注意が多く、無視をしていても問題はない。
ただし、ドンキがメーカーや卸商社の希望小売価格を守らない限り、商品を仕入れることができないときは、やむを得ずその希望小売価格で販売するようにしている(一部ブランド品など)。なお、音楽CDは値下げをして販売するとCDを卸してもらえなくなるので、サービス券(500円の値引き券)を添付し、「値下げ販売」ではなく、「定価販売した後、値引きする」という詭弁にも似た苦しい対応でディスカウントストアしてのアイデンティティを保っている。

[編集] 圧縮陳列への批判

当然陳列の危険も指摘され、過去に何度も所管消防署から注意を受けている。平成16年12月の火事の際にも圧縮陳列が燃焼範囲を広げた原因と言われた。

しかし、店舗を見る限り、ドン・キホーテに圧縮陳列を改める様子はない。妥協のない営業姿勢は若い購買層に興味を持たせるが評価の別れる点でもある。購買客にも店側に無理な要求をしない・一定の秩序に従うことを求めているといえ、単なる販売小売業というより商品を仲立にした接客業というのが実態である。このため日常生活品は買うが「圧縮陳列」された「特徴的商品」はウインドーショッピングで済ませる客も多い。

[編集] 参考文献

  • 安田隆夫「ドン.キホーテの「4次元」ビジネス」株式会社広美 出版事業部(ISBN 9784877470166)
  • 月泉博「完全解明 ドン.キホーテの革命商法」株式会社商業界(ISBN 9784785502256)
  • 「買場作りの基本と応用」第2営業本部店舗支援部 ※非売品
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