地方風
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地方風(ちほうふう)とは、特定の地域を限って吹く風のこと。局所風(きょくしょふう)、局地風(きょくちふう)ともいう。農業に重大な影響を及ぼすものや、人間の生活にとって脅威となるものもある。その地方によって独特の名称で呼ばれる。
[編集] 代表的な地方風
- フェーン(Föhn):アルプス山脈を越えた、高温で乾燥した南風。日本では、特に日本海沿岸などで発生するこれに似た現象をフェーン現象と呼ぶ。
- ミストラル(Mistral):アルプス山脈からローヌ河谷を通って地中海に吹く、寒冷で乾燥した風
- ボーラ(Bora、ボラ):アルプス山脈からアドリア海に向かって吹き下りる、寒冷で乾燥した風
- シロッコ(Sirocco、Scirocco):春に、サハラ砂漠からイタリア南部に吹く、蒸し暑い風
- チヌーク(Chinook、シヌック、シヌーク):ロッキー山脈東側に吹き下りる、高温で乾燥した風
- ブリザード:北米大陸北部や南極地方に吹く、地吹雪を伴った寒冷な風
- やませ(山背):夏に、東北地方の太平洋側に吹く寒冷な風
- やまじ風:四国の法皇山脈を吹き下りる南よりの風
- 颪(おろし):山から吹き下りる風。六甲颪・赤城颪・比良颪(比良八講荒れ、3月下旬琵琶湖)など
- からっ風:冬に関東平野に吹く乾燥した寒冷な北風
- 清川だし:山形県の庄内町付近を吹く局地風。("日本三大悪風"の一つとも言われる)
- 広戸風:岡山県の津山盆地の一部で吹く局地風。