増二度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
増二度(ぞうにど、増2度とも)とは、音程の名称のひとつ。長二度よりも半音広い二度の音程をこう呼び、例えば英語音名でCとD#は増二度であるという。(詳細については音程を参照されたい。)通常の音律においては、増二度と短三度と物理的には等しい音程だが、短三度はあくまでも「三度」であるのに対し、増二度はあくまでも「二度」なので、音楽的には異なる音程である。
目次 |
[編集] 増二度を用いた旋法
ここでは、実際に増二度が用いられている例を挙げる。
中東に起源を持つ旋法には、増二度が多く用いられるものがある。
ハンガリー・スロバキア・クロアチアの「民俗音楽」ではごく稀にしか見られないが、ロマ演奏家は好んで用いる(これを特にハンガリー音階 Hungarian scale と呼ぶことがあり、やや異なっている)。 これは「ハンガリー風の」芸術作品にも時々現れる(シューベルト、ブラームス、カールマーン、コダーイなど)。
ルーマニア(含ルーマニア地域のハンガリー人、セーケイ、モルドヴァ)、あるいはチャーンゴーの音楽には、普通の音楽としてこの増二度が見られる。ただ、ルーマニア音楽においてはロマ演奏家が大きな役割を担っている。
ルーマニア音楽では長調・短調・ルーマニア独特の旋法・音階などが入り乱れ、ルーマニア独自の雰囲気を作り上げる。 ただ、それは単なる東方風・まやかしである可能性もある。
セルビア・ボスニア・マケドニアと南下すると、トルコの強い影響であることがはっきり解かり、一般的な音楽に頻繁に取り入れられている。アルバニアや北ギリシアのポリフォニーでは、五音音階が主流で、意外と取り入れられていなかったりする。
コロをモチーフとした、ドヴォルザーク作曲のスラヴ舞曲の中の一曲や、ブルガリアの国歌にもこの増二度が用いられている。
西洋音楽の和声的短音階の第6音と第7音の音程は増二度である。
また、日本のアーティストであるALI PROJECTは、好んで増二度を使う傾向が強い。
[編集] アメリカで
- ロック音楽の中に取り入れられたりする
- 例;ザ・ビーチ・ボーイズ
- 他