大地震 (映画)
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大地震 Earthquake |
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監督 | マーク・ロブソン |
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製作総指揮 | ジェニングス・ラング |
製作 | マーク・ロブソン |
脚本 | マリオ・プーゾ ジョージ・フォックス |
出演者 | チャールトン・ヘストン エヴァ・ガードナー ジョージ・ケネディ ローン・グリーン ジュヌビエーブ・ブジョルド |
音楽 | ジョン・ウィリアムズ |
撮影 | フィリップ・ラスロップ |
編集 | ドロシー・スペンサー |
配給 | ユニバーサル映画 |
公開 | 1974年11月15日 ![]() 1974年12月21日 ![]() |
上映時間 | 123分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
制作費 | 700万U.S.ドル |
興行収入 | 7,970万U.S.ドル |
allcinema | |
キネマ旬報DB | |
All Movie Guide | |
IMDb | |
「大地震」(だいじしん、"Earthquake")は、1974年のアメリカ映画。同年に日本公開。パニック映画。ユニバーサル映画作品。
目次 |
[編集] ストーリー
舞台はロサンゼルス。建築会社副社長で建築技師のスチュアート・グラフ(チャールトン・ヘストン)の妻は、社長サム・ロイス(ローン・グリーン)の娘レミー(エヴァ・ガードナー)だったが、二人の関係は冷え切っていた。スチュアートは、事故死した同僚の未亡人で一人息子のいるデニス・マーシャル(ジュヌビエーブ・ブジョルド)を何かと気にかけており、レミーは嫉妬にかられていた。そんな折、ロサンゼルス一帯を大地震が襲い、高層ビルやハイウェイが倒壊した。市民は救急診療所の設置された地下駐車場に避難したが、サムは死亡。そこへ余震が襲い、レミーもデニスも生き埋めとなる。スチュアートは、警官のルー・スレード(ジョージ・ケネディ)と共に救出活動を行うが、ハリウッド・ダムが決壊して濁流が迫り……。
[編集] 概要
1970年代のパニック映画ブームを代表する作品の一つである。ユニバーサル映画の副社長(当時)のジェニングス・ラングが制作総指揮を務め、脚本は映画「ゴッドファーザー」(1972)の原作者で脚本も手がけたマリオ・プーゾ、制作・監督は「チャンピオン」(1949)の監督マーク・ロブソン。出演は、「ベン・ハー」(1959)他スペクタクル映画に多数出演しているチャールトン・ヘストン、「北京の55日」(1963)でヘストンとも共演した往年の大女優エヴァ・ガードナー、西部劇の長寿テレビシリーズ「ボナンザ」(1959~1973)で主演を努めたローン・グリーン、「1000日のアン」(1969)でアカデミー主演女優賞にノミネートされたジュヌビエーブ・ブジョルド、「シャレード」(1963)などの名脇役ジョージ・ケネディといった、オールスター・キャストであった。
しかし、この映画の第一の呼び物は、 "センサラウンド" という地震を疑似体験できる音響効果で、公開当時は大変な評判となった。ラングは同時期に、同じヘストンとケネディを起用して、航空パニック映画「エアポート'75」も制作しており、日本では両映画とも1975年の正月映画として上映された(公開は前年12月から)が、話題性ではセンサラウンドの「大地震」の方が注目を集めた。
[編集] センサラウンド
センサラウンド "Sensurround" とは、 "Sense" (感覚)と "Surroud" (包囲)を合成した造語で、MCAとユニバーサル映画が共同開発した音響効果。サラウンドとは別。当時は通常4チャンネルだったサウンドトラックに、特殊効果音専用のコントロール・トラックを加え、専用スピーカーで低周波の音波を発生させて、観客が地震のような振動を体感できるというもので、実際に観客席そのものを振動させるわけではない。専用スピーカーは、約100kgのものを原則16個使用。その電力は、約2000Wにもなる。従って、全ての映画館に備えることはできず、日本では大劇場が中心で、地方の劇場などでは従来の音響でしか視聴することができなかった。「大地震」以降では、「ミッドウェイ」(1976)、「ジェット・ローラー・コースター」(1977)、劇場版「宇宙空母ギャラクティカ」(1978)で使用された。当然、テレビ放送やDVDでは、この効果は再現されず、今後これらの映画がサラウンド方式でリバイバル公開される可能性も、極めて低い。
[編集] キャスト
- スチュアート・グラフ:チャールトン・ヘストン
- レミー・グラフ:エヴァ・ガードナー
- ルー・スレード:ジョージ・ケネディ
- サム・ロイス:ローン・グリーン
- デニス・マーシャル:ジュヌビエーブ・ブジョルド
- マイルス・クエード:リチャード・ラウンドトリー
- ジョディ:マージョ・ゴートナー
- ローザ:ビクトリア・プリンシパル
[編集] スタッフ
- 制作・監督:マーク・ロブソン
- 制作総指揮:ジェニングス・ラング
- 脚本:マリオ・プーゾ/ジョージ・フォックス
- 撮影:フィリップ・ラスロップ
- 音楽:ジョン・ウィリアムズ