天使なんかじゃない
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『天使なんかじゃない』(てんしなんかじゃない)は、矢沢あいの少女漫画作品。「りぼん」(集英社)連載。高校生らの恋愛を描いたもの。通称「天ない」。コミックス版全8巻。完全版全4巻。
目次 |
[編集] 概要
- 聖学園を中心に動いており、主軸は4人の登場人物の恋物語である。作者もこの作品は出世作であり、思い出深い作品であると語っている。この作品のおかげで憧れの一戸建てにも住めたそうである。コバルト文庫より小説版も出ている。
- 2006年現在でも人気は衰えておらず、矢沢あいの昔からのファンには、最近の作品よりこの作品のほうが好きだと言う者も多い。今現在も、りぼん少女コミックの決定版として認知されている。優香・BUMP OF CHICKENの藤原基央など、芸能人のファンも多い。(藤原基央は完全版4巻にて作品の解説も行っている)
- ちなみに「聖学園」のモデルは東京都多摩市にある「多摩大学附属聖ヶ丘高校」である(隣接する多摩大学の大学校舎も一部登場する)。
- 同作者の後の作品である『ご近所物語』に本作品のキャラクターが登場する。
- 矢沢あいの盟友の吉住渉による漫画『ママレード・ボーイ』のなかに本作品のキャラクターが登場する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
設立されたばかりの私立聖学園。 第一期生の冴島翠は2学期早々生徒会役員候補に担ぎ出されてしまい、その日の午後に立会演説会でスピーチする羽目になってしまう。緊張した面持ちで講堂に行くと、立候補者の中に以前から存在が気になっていたリーゼント頭の男子生徒・須藤晃を見つける。 くじ引きにより最初にスピーチを始めた翠だったが、マイクコードに足を引っ掛けて転んでしまい、更にスカートがめくれて全校生徒の前で自分のパンツを丸出しにしてしまう失態を犯してしまうが、晃のフォローにより無事切り抜ける。投票の結果、須藤晃、冴島翠、麻宮裕子、瀧川秀一、河野文太の5人が初代生徒会役員に就任する。
[編集] 主な登場人物
[編集] 一代目生徒会
- 冴島翠(さえじま みどり)
- 主人公。いつも元気な生徒会副会長。学校近くの一戸建てに父・母の3人で暮らす。絵が上手く、生徒会のイベントではその能力をいかんなく発揮している。口がでかい。以前より名前は知らなかったものの須藤晃のことが気になっており、生徒会で一緒になったことがきっかけとなり、晃との距離を縮めることとなる。やがて晃と付き合うこととなるが、博子に対する晃の真意を汲み取ることが出来ないまま不安な日々を送ることとなり、結局一旦別れて一時中川ケンのもとに走ってしまうが、晃の博子や将志に対する本当の想いを理解し、よりを戻す。
- 須藤晃(すどう あきら)
- リーゼント。生徒会会長。実家は横浜で、父親は大手企業の社長職だが、両親が離婚したため、アパートで一人暮らしをしている。学費以外の援助を受けていないため、放課後は生徒会活動が終わると日替わりで様々なアルバイトに精を出している。また、こっそりバイク通学をしている。翠と出会う前は自分の通う学校の美術の先生(当時は家庭教師の彼女であった)である博子に好意を抱いていた。翠と付き合うようになってからは翠のことを第一に考えつつも、一人になった博子のことが気になって仕方が無い。大好物はチョコ。甘党。飲み物はコーヒー専門。
- 麻宮裕子(まみや ゆうこ)
- 通称マミリン。ホクロが特徴のお金持ちのお嬢様。クールな美人。他人に心を閉ざしていたが、翠と接することによって少しずつ心を開くようになる。中学時代の同級生である瀧川に好意を抱いている。一見、セレブリティな雰囲気のキャラクターであるが、実家はラブホテルとパチンコ屋の経営をしており、由緒正しきお嬢様という訳ではないようである。
- 瀧川秀一(たきがわ しゅういち)
- タキガワマン。女性に優しく、長髪で顔つきが美形なためモテる。中学・高校の後輩である原田志乃と付き合っている。イケイケの姉がいる。
- 河野文太(こうの ぶんた)
- 生徒会書記であり、生徒会におけるムードメーカーである。翠の中学時代の同級生。体つきが大きく、ラグビー部とかけもちしている。
[編集] 二代目生徒会
- 原田志乃(はらだ しの)
- 瀧川の彼女で中学・高校の一年後輩。瀧川が麻宮との距離を縮めることに不安を感じ、瀧川と別れたくないあまりに生徒会選挙に立候補し、二代目生徒会長になってしまった。美少女。
- 谷口マコ(たにぐち まこ)
- 文太に憧れ、二代目生徒会役員になる。原田志乃とは従姉妹どうしである。美術部では翠の後輩でもある。
- 江ノ本真一郎(えのもと しんいちろう)
- 二代目生徒会役員。通称・セブン。端正な顔立ちの美男子だが、口が悪い。
- 陣内稔(じんない みのる)
- 二代目生徒会役員。通称・ジミー。金髪リーゼント。晃を慕っている。お調子者。
- 鈴木正夫(すずき まさお)
- 二代目生徒会役員になる。小柄で七三分けでメガネ。真面目だが、意外におちゃめ。
[編集] その他
- 牧博子(まき ひろこ)
- 聖学園の美人美術教師。坂本将志と付き合っており、教師になる前、将志と共に晃を立ち直らせるが、将志がパリに行ってしまったために離れ離れになってしまった。通称マキちゃん。
- 坂本将志(さかもと まさし)
- 晃の中学時代の家庭教師。両親の離婚により心を閉ざし、グレていた晃を彼女である牧博子とともに立ち直らせる。画家志望でパリに長期滞在していたが帰国。しかし再びパリへと旅立ってしまった。晃の異母兄弟であることがストーリーの終わりのほうで判明する。
- 柴田広子(しばた ひろこ)
- 晃の妹で小学3年生。晃と広子の両親が離婚し、母親に引き取られた後、母親が再婚したため、『柴田』姓を名乗っている。兄である晃の彼女となった翠のことが気に入り、仲良くなるが、博子のことを嫌っている。
- 中川ケン(なかがわ けん)
- 翠と文太の中学時代の同級生であり、親友。いわゆる「いい人キャラ」である。中学時代から翠に対して密かに想いを抱いていたが、晃との別れにより気持ちが不安定になり、心の拠り所を求めていた翠と付き合うことになるも、晃に対する気持ちを吹っ切ることの出来ない翠に何かと振り回されてしまう、ある意味可哀想なサル顔の人。翠や文太と違う高校に通いながら、ヴォーカルとしてバンド活動をしており、時折ライヴハウスでライヴをしている。(本編ではメジャーデビューできそうなところまで描かれているが、ご近所物語では『マンボー』のヴォーカルとして大ブレイクしているという設定となっている。)
- トン子
- 翠のクラスメイト。太っていることを気にしている。本名は川上友子。
- カヨ
- 翠のクラスメイト。おっとりしている。もち肌が自慢。
- シンゴ
- 翠のクラスメイト。お祭り好きのお調子者。トン子と仲良し。
- バイト矢沢、吉住
- 飲食店、観光バス、病院、エレベーターなど作品のあらゆる場所に登場。
[編集] 所収
- 完全版
- 天使なんかじゃない(Vol.1) ISBN 4-08-782129-3
- 天使なんかじゃない(Vol.2) ISBN 4-08-782130-7
- 天使なんかじゃない(Vol.3) ISBN 4-08-782131-5
- 天使なんかじゃない(Vol.4) ISBN 4-08-782132-3
- コミックス
- 天使なんかじゃない(Vol.1) ISBN 4-08-853610-X
- 天使なんかじゃない(Vol.2) ISBN 4-08-853628-2
- 天使なんかじゃない(Vol.3) ISBN 4-08-853655-X
- 天使なんかじゃない(Vol.4) ISBN 4-08-853680-0
- 天使なんかじゃない(Vol.5) ISBN 4-08-853709-2
- 天使なんかじゃない(Vol.6) ISBN 4-08-853738-6
- 天使なんかじゃない(Vol.7) ISBN 4-08-853758-0
- 天使なんかじゃない(Vol.8) ISBN 4-08-853785-8
- その他
- 天使なんかじゃない(文庫)[&下川 香苗](絶版)
- 天使なんかじゃない―矢沢あいイラスト集 ISBN 4-08-855089-7
- 天使なんかじゃない[ビデオ](絶版)
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