天城トンネル
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天城トンネル(あまぎトンネル、正式名称=天城山隧道)は、静岡県伊豆市と、同県賀茂郡河津町を結ぶトンネル。現本線の新天城トンネルと区別するため「旧天城トンネル」とも呼ばれる。
川端康成の小説『伊豆の踊り子』や、松本清張の小説『天城越え』で有名なこのトンネルは、1904年(明治37)に完成した。全長445.5メートル。アーチや側面などすべて切り石で建造され、石造道路トンネルとしては、日本に現存する最長のものである。天城トンネルは1998年、国の登録有形文化財に登録され、2001年には道路トンネルとしては初めて国の重要文化財に指定された。また、日本の道100選にも選ばれている。
1970年、国道414号の有料道路として造られた新天城トンネルの完成によって、現在は森の中に静かなたたずまいを見せている。なお、新天城トンネルは2000年3月18日より無料開放となった。
修善寺側入り口付近には駐車場やトイレが設備されている。
かねてから心霊スポットとしてマスコミに取り上げられることが多い。しかし夜間にもなれば人気はなく、国道414号からはずれてトンネルに突入するまでは道幅が狭いどころか街灯に乏しいため非常に暗い道が続く。車両故障等のリスクを考慮すれば、夜間には足を運ばないことが望ましい。