天外魔境 風雲カブキ伝
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ジャンル | ロールプレイングゲーム |
対応機種 | PCエンジンSUPER CD-ROM² |
発売元 | ハドソン |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM |
発売日 | 1993年7月10日 |
価格 | 7,800円(税別) |
『天外魔境 風雲カブキ伝』(てんがいまきょう ふううんかぶきでん)は、1993年7月10日にハドソンから発売されたPCエンジンSUPER CD-ROM²用コンピュータゲームソフトである。
物語は、前作に当たる『天外魔境II 卍MARU』の1年後が舞台である。
主人公は前作で人気があったカブキ団十郎が抜擢された。以後、彼はこの作品を含めて複数の作品で主人公扱いを受けている。
[編集] 物語の舞台
本作の物語の舞台はイギリスがモデルの架空の国「ロンドン」が主な舞台で、ジパングは序盤とあるイベントの時のみの舞台となる。
第一作目で登場した宗教「大門教」はロンドンでは「デーモン教」と呼ばれており、第一作目と同様、住民のかなりの割合で信者が存在する。デーモン教とは別に「ドルイド」と呼ばれる神官を持つ昔ながらの宗教も存在する。
ジパングが「西洋人の目から見た日本」なのに対し、ロンドンは「日本人の目から見た英国」がモチーフとなっている。
本作ではジパングからロンドンにわたった際に、システム用語が大幅に変更されたり、(例:体→HP、段→Lv)お金の単位が「両」から「ポンド」に変わったり、ジパングで使えた「巻物」が使えず、新たに「魔法書」を各地にいるドルイドから貰う必要があったりと環境が大幅に変わる。
[編集] ストーリー
火の一族と根の一族との戦いが終結して1年後、火の勇者の一人カブキ団十郎は京の町で歌舞伎役者として人気を博していた。そんなある日、カブキの兄弟子であるオロチ丸から話があるから宿に来てくれという手紙が届いた。
オロチ丸と再会したカブキはオロチ丸の話もろくに聞かず、その日貰った歌舞伎の出演料で宴会を始めだした。だが、宴会の最中、突然女たちが消え、町の西にある金閣寺が消えて不気味な建物が出現した。
オロチ丸はカブキに大門教の仕業であることを教え、事情でこの事件を解決できない自分に代わりこの事件を解決してほしいとカブキに依頼する。カブキはオロチ丸の頼みを断りながらも、京の女たちを取り戻すためと称して大門教を倒す新たな戦いの旅に出るのであった。
[編集] 登場人物
- カブキ団十郎(カブキだんじゅうろう)(声:山口勝平)
- 当作の主人公で自称ジパング一の伊達男。前作で卍丸らと共に根の一族と戦った火の勇者の一人。
- 現在は京の町の北座で歌舞伎役者となり、盛況を得ている。
- 当作では大門教に誘拐された京の女たちを取り戻すために旅立つ。
- 阿国(おくに)(声:牧瀬里穂)
- 京の町の南座の人気女歌舞伎役者。その正体はショーグンの隠密でオロチ丸の部下。
- 大陸のチャイナの国の出身で蒼き狼の末裔。
- 世阿弥(ぜあみ)(声:速水奨)
- 仮面をかぶった謎の男。礼儀正しい性格。その正体はロンドン人の元ドルイド。
- プッシュ富士山(プッシュふじやま)(声:塩屋翼)
- 横綱を目指すモンゴル出身の相撲力士。餃子が大好物で、口癖は「プッシュ」。
- 黄金のカンビエ(声:永井一郎)
- 金閣寺を悪趣味な建物に変えた張本人。ジョウコウを脅してタイクーンの座に即けようとした。
- 拝金主義者でテーマソングでは金で愛も買えると言い切った。元は慈善事業家だった。
- 満月のウンギエ(声:山寺宏一)
- 元はイーストエンドの宿屋の主人。妻・ジュリアとの子供を魔王の手下に殺害され、魔王に立ち向かうが敗北、
- 洗脳されて魔王の手下になる。カブキらに弱点の銀の銃弾を打ち込まれて死亡する。
- 千年のカルネ(声:松本保典)
- 類まれな美男子で、その顔と魔王ガープから貰った魔力で女性たちを次々と魅了していた。
- 元は1000年前に魔王ガープに挑んで敗れたエジプトあたりの地域の王。
- リクエストに答えると、テーマソングを三番まで歌ってくれる。
- 永遠のサングエ(声:神谷明)
- ウエストエンド地方のボス。元はウエストエンドの医者だった。
- かつて世阿弥を配下においていたことがある。
- 魔王ガープ(声:小杉十郎太)
- デーモン教の邪神にして本作の最終ボス。
- なお、ガープのテーマソングはかつてTV番組「ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー」の
- 挑戦者募集のテーマソングとして使用されたことがある。
- レイナ(声:横山智佐)
- ロンドンの姫。カブキに助けられ、淡い恋心を抱く。
- マントーR(声:千葉繁)
- 天外魔境シリーズフル出演の馬鹿。今回はロンドン橋に大量の爆薬を仕掛けてカブキを待ち伏せしていたが、
- あまりにバレバレだったため、罠は失敗、崩れ落ちるロンドン橋とともに川に飲み込まれた。
- その後、ロンドンの人々の間でロンドン橋を落とした彼を馬鹿にした歌が流行るようになる。