天空のアルカミレス
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『天空のアルカミレス』は、三上延のライトノベル作品。挿絵イラストレーターは純珪一。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
- 強大な力を持った武器、戦器(オニキス)を持つテリオンと呼ばれる謎の怪物たちによって人類が危険に晒されている現代。
- 「安全地域」と呼ばれる古滝市に住む、幼い時の記憶が無いということ以外ごく平凡な少年である篠宮拓也は、養父である篠宮和夫に拾われた場所である古滝市の山中で、テリオンと同じように戦器を扱うことのできる方舟の闘士(アルカミレス)の戦士である久慈日向子と出会う。様々な人物に擬態し人間を惨殺する凶悪なテリオン、オフリス・ペインキラーを追ってやって来た日向子は、身分を隠す為転校生として東堂学園に転入する。
- 拓也の幼馴染であり同じく過去の記憶が無い少女、篠宮礼菜からは拓也と仲良くなる日向子を快くは思われないものの、日向子は拓也やその友人である東堂友則たちと打ち解けて行く。しかし、そこにオフリス・ペインキラーが現れ、拓也もまたアルカミレスの一人であることがわかり――。
[編集] 登場人物
[編集] メインキャラクター
- 篠宮拓也(しのみや たくや)
- 本編の主人公。金色の戦器の一つ「イグニス・アウルム」を操り、赤のアルカミレス「血刃の王」(ロワ・デ・ルジェ)となって戦う。
- 性格は良く言えば真っ直ぐ、悪く言えば単純で、助けを求める者に対しては自分の命も省みずに助けようとする。また、責任感が強く礼菜や日向子をはじめ家族や友人たちを守るために戦うことを決意する。
- 兄妹のように育ったからか礼菜と同様に我が強いところがあり、些細なことでケンカをすることもある。その際は友典が間に立って仲裁することがもっぱらである。
- 恋愛関係においては主人公キャラのご多聞に漏れず鈍感で、礼菜と日向子の二人から思いを寄せられるも「大事な妹」「大事な仲間」くらいにしか見ていない(しかし意識していないわけではない)。
- 過去にクロノクレイドルでアルカミレスとして育てられていたが、それは金色の戦器を操るためだけの調整であった。そのためイグニス・アウルム以外は練習用の戦器である百視剣ですら満足に操ることはできない。しかしことイグニス・アウルムだけに限れば人間には実現不可能といわれていた外殻との完全融合を果たした完全なアルカミレスとなることができる。
- 当初はただイグニス・アウルムと外殻に頼った戦闘しかできなかったが、火凛たちとの戦いにおいて光をまとったイグニス・アウルムを用いた強力な斬撃「斬刹」(リネア・レクタ)を使えるようになる。
- 八年前、テリオンのクロノクレイドル襲撃の際に礼菜を助けるためにイグニス・アウルムで抵抗するも戦闘のショックからか記憶を失い、山を彷徨っていたところを篠宮和夫に保護される。
- そのため篠宮拓也とは篠宮和夫のつけた名前であり、本名は不明。
- 篠宮礼菜(しのみや れな)
- 本編のヒロインの一人。
- 勝気で元気が良く、遠慮をしない性格で拓也とはしょっちゅうケンカをしている。反面ドライな一面があり、過去にこだわる拓也とは違い現在が良ければそれでいいという態度をとることも。成績は優秀で学内では生徒会副会長を務めている。
- 篠宮家において料理や洗濯などの家事をこなしているが、彼女の作る料理の出来栄えにはひどくムラがあるらしく、弁当を食べさせられる拓也と友典は昼食のたびに戦々恐々としている。
- かつてクロノクレイドルに囚われていたが、テリオンの施設襲撃の際暗がりであったため日向子と勘違いした拓也に助けられ、そのまま拓也とともに施設を出る。拓也同様記憶を失っているところを篠宮和夫に保護される。
- その正体はルスラン・ヴォルクの妹であり、本名はイレーナ・ヴォルク。真の姿はルスラン同様人狼であると思われる。
- 後にグロスマンの手先として、ルスランの意向を無視した形で利用され、与えられた金色の戦器の一つ「ミセリア・フォルテス」を持ち、記憶を操られた状態で拓也たちの敵となった。「全てを奪った」と吹聴されている日向子を追い詰めるが、彼女の作戦と説得によって正気を取り戻す。
- なお、彼女はいわゆる幼馴染キャラである。
- 久慈日向子(くじ ひなこ)
- 本編のヒロインの一人。黒の戦器「百視剣」(アルゴス・カノン)を操り、「雪花鎧」(アルヌワ・ブラン)となって戦う。外殻の色から白のアルカミレスであると思われる。
- クールに見えてその実天然で、時折ちょっとズレた言動をする。また長くアルカミレスとしての任務についていたため普通の学生らしいことをしたことがなく、拓也と出かけたときなどは浮き足だってしまうこともある。
- かつては拓也同様にクロノクレイドルでアルカミレスとしての調整を受けていた。脳内の情報処理能力を制御できるよう調整されており、ふだんは精神に影響がでないように抑えられているが戦器を使うことによって今までに見聞きしたものの中で必要な情報を引き出す「検索」(エグザミネ)、脳内の情報処理速度を向上させることにより体感時間の流れを遅くする「加速」(ヴィテ)の二つ特殊能力を操る。なお、これは百視剣の機能ではなく、あくまで日向子特有の能力である。
- なお現在日向子が使っている百視剣はあくまで臨時の武器であり、本来は別の戦器(細く反りのある片手剣)を使うように調整されている。そのため百視剣を用いての反転は外殻が体全体の七割覆う程度である。それを補うため「検索」と「加速」の特殊能力を使いこなすが、逆に言えばそれだけしか手が無く、短剣という武器の形状もあいまって対テリオン戦では決定打に欠けるようである。何故日向子が現在百視剣を使っているのかは不明。
- 八年前、クロノクレイドルの暗がりの部屋で拓也と出会い、「誕生日」六月十八日をもらう。自分の物を何一つ持てない施設の中で大事な誕生日をくれた拓也に思いを寄せる。再会を約束するもその翌日にテリオンによるクロノクレイドル襲撃が起こり、ロッカーに隠れていた彼女は施設の数少ない生き残りとなる。
- ある意味では彼女も幼馴染キャラであると言える。
- 東堂友典(とうどう とものり)
[編集] アルカ
- 大江亨司(おおえ きょうじ)
- 鮫石深月(さめいし みつき)
[編集] クランテリオン
- ルスラン・ヴォルク
- 「災厄の絶星」の称号を持つ、クランテリオンの実質的な盟主。金色の戦器「昂陣アストラ・カストラ」を持ち、その力で新宿一帯を吹き飛ばす「災厄」を起こしている。後に瀬戸内海でも同様と思われる力を用い、同胞であるテリオン達の死体を島ごと消滅させた。
- その実力はクランテリオン内でも1,2を争うものであり、テリオン達からは畏怖の対象で見られると共に、彼を快く思わない対立者の存在も生んでしまっている。
- また、礼菜ことイレーナ・ヴォルクの実の兄でもあり、彼女を連れ戻すために自ら東堂学園に乗り込んできた。彼女の事はとても好いているようで、人に育てられた彼女のテリオンの血が目覚める事を願っている様子である。
- 「聖婚(ヒエロ・ガモス)」なる、テリオン上層部しか知らない謎の儀式の準備を進めている。
- オフリス・ペインキラー
- 体を植物の触手のように変化させたり、他人の姿に完全に擬態する能力を持つテリオン。この力で東堂友典の父親に擬態することで、古滝市を難なく自由に移動していた。
- 金色の戦器「金焔イグニス・アウルム」を持ち出し、資格を持っているかも分からない一般人(女性)にそれを握らせては、体を崩壊させるという事件を起こしていた。
- この事件が元で拓也が「イグニス・アウルム」の使い手であると判明し、彼を殺そうとするが、返り討ちにあって果てる。
- レディ・バレット
- 猛禽の姿に変身するテリオン。人間時は褐色の肌となり、年齢は10代末期ほどの美人の姿をとる。メイド服を身にまとい、恭しくルスランに尽くす使用人。リボルバー銃型の金色の戦器「神煌ニュメン・ルメン」の使い手でもある。
- 非常に慇懃で、誰に対しても冷静に対応する。しかし。ルスランから貰った「婦人(レディ)」の称号を侮辱された時は、冷静な中にも怒りを露にしていた。
- 猛禽という姿を利用し、主に偵察や諜報などの任務をこなす。また、裏切り者の追跡・処分も彼女の担当であり、数々のテリオン達を粛清したものと思われる。
- 火凛・テスタ(かりん~~)
- 水漣・コーダ(すいれん~~)
- 毬子・ファランクス(まりこ~~)
- アパタス
- グロスマン・H・スパイリオン
- フェンリル
[編集] その他登場人物
- 篠宮和夫(しのみや かずお)
- 東堂剛広
- 東堂世津子
- 高橋公
- 国立はる華
[編集] 用語解説
[編集] 戦器<オニクス>
- イグニス・アウルム
- 正式名称は「金焔イグニス・アウルム」。拓也の扱う金色の戦器。形状は長大な大剣(クレイモア)。
- 特別な機能は今のところ確認されていないが、その威力と外殻だけで並みのテリオンならば軽く圧倒できると言われている。事実東堂学園での戦いにおいてオフリスを一刀のもとに切り伏せている。
- またその位は、アストラ・カストラが第一の位、ニュルン・メルンが第四の位であることから二ないし三であると思われる。
- 手に取るものを使用者として相応しいかどうか試し、『炎は黄金を証明し、苦難は勇者を証明する』(イグニス・アウルム・プロバット、ミセリア・フォルテース・ウイロース)と答えることによって使用者として認められる。
- 必殺技として、使用者の精神力を光の刃に変える「斬刹(リネア・レクタ)」がある。
- 非常に強力である反面使用者の精神と肉体に影響を与え、暴走する危険性を孕んでいる。
- 百視剣(アルゴスカノン)
- 日向子の扱う黒の戦器。形状はうねるような刀身が特徴的な30㎝ほどの短剣。
- かつては毬子の母が所有していたが、彼女を襲ったアルカミレスによって奪われ現在は日向子が使用している。
- 戦器としての力はあまり無く、特定の戦器専用の調整を受けているアルカミレスでも使用可能。しかし日向子で七割、拓也に至っては片腕のみしか外殻をまとえなかった。
- アストラ・カストラ
- 正式名称は「昴陣アストラ・カストラ」。ルスランの持つ金色の戦器。形状はイグニス・アウルム同様に大剣(クレイモア)
- 第一の位の戦器であり、黒・金の戦器を問わずもっとも強力であるといえる。かつて新宿一帯を壊滅させ、その破壊力は核に匹敵するといわれている。使用者であるルスランの力もあいまってテリオンとアルカミレスの両方から恐れられている。
- ニュメン・ルメン
- 正式名称は「神煌ニュメン・ルメン」。リボルバー銃型の金色の戦器。所有者はレディ・バレット。能力などは不明である。
- ミセリア・フォルテス
- 正式名称は「煉雄ミセリア・フォルテス」。リボルバー銃型の金色の戦器。記憶を操作された礼菜が使用していた。
- 使用方法は通常の銃と変わらず、装弾数は6発。何らかのエネルギーを纏った金色の弾丸を放ち、多少の障害物をものともしないほどの凄まじい威力を発揮する。
- 装弾時に隙ができるのが欠点と思われる。
- テスタ・コーダ
- テスタは火凛、コーダは水蓮が使用する戦器。
- テスタの形状は、中心が丸く膨らんだ長銃のようなもの。その膨らんだ部分に熱気を溜め込み、それを射出することで攻撃する。
- コーダの形状は、鎖。周囲の熱気を奪うことで温度を急激に冷やして、水などは簡単に凍らせてしまう。
- 本来はテスタ・コーダとして二つを組み合わせて、一人で使う。その場合は、コーダで周囲の熱気を奪い、その熱気を即座にテスタで撃ち出すという、効率の良い使用方法を取る。
- ファランクス
- 毬子が使用する戦器。手甲に逆持ちしたような向きの鋭い刃がついている。
- 使用者の筋力を高める力があり、スピードに特化した毬子の欠点を補う働きをした。
- クレスケンス
- 毬子がファランクスの予備として持っていた戦器。形状は曲刀。
- ファランクスが拓也に破壊されてしまったので、後にこれを使用することになる。
- 使用者のスピードを高める力があり、テリオンの中でも特に素早い毬子の動きを、目では容易に追えないほどのものにした。