奉仕
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奉仕(ほうし)とは、身を削って誰か他者のために働き尽くすこと。報酬を求めず、また他の見返りを要求するでもなく、無私の労働を行うことをいう。
往々にしてその根拠となる土台には宗教的な信念や、宗教的な意味合いの神奉仕のかたちとして、神ではないもののその代わりとしての、困難な場面におかれている隣人に手を差し伸べ、できる限りの援助を与えるというケースがある。その場合の隣人とは、同じ信仰、たとえばキリスト教の信仰をもつ信徒仲間に限られることもあるし、また十字架を背負わされてゴルゴダの丘に向かう途中のイエスの額の汗をぬぐったナザレ人のように、同じ信仰を持たない人をも含めていわれることもある。
英語では service、ドイツ語では der Dienst というが、それぞれ、一般的な「勤め、業務」の他に、狭義で「神奉仕」の意味を持ち、隣人や困窮者への援助、奉仕がそのまま神奉仕につながるという意味合いで用いられる。キリスト教ではこのような考え方は、5-6世紀のヌルシアのベネディクトゥスの修道会会則以来、教えの中に入ってきたものといわれている。カトリックの各修道院では、活発な活動の一つに奉仕がある。(例:トラピスト修道院のオリジナルクッキー作り、映画「禁じられた遊び」や映画「サウンド・オブ・ミュージック」、映画「汚れなき悪戯」の中でも、修道士や修道女が社会に奉仕している姿が描写されている)
奉仕の活動をする団体、協会などには、こうした宗教的な背景を持つものは少なくない。早稲田奉仕園、赤十字奉仕団、日本キリスト教会海外医療協力会など。神道や仏教などでも、同様に宗教的な使命感、信仰の証としての奉仕の活動が行われている。また、信徒が団体を組んで本山の神社などの清掃奉仕にでかけることを「ご奉仕」という呼び方をすることがある。