如意寺 (神戸市)
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如意寺 | |
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![]() 本堂遺構から阿弥陀堂(重文)を望む。右奥は納経所 |
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所在地 | 兵庫県神戸市西区櫨谷町谷口259 |
位置 | 北緯34度41分56.66秒 東経135度1分10.54秒 |
山号 | 比金山 |
宗派 | 天台宗 |
本尊 | 地蔵菩薩 |
創建年 | 伝・大化元年(645年) |
開基 | 伝・法道 |
正式名 | |
別称 | |
札所等 | 神戸十三仏3番 |
文化財 | 阿弥陀堂、文殊堂、三重塔(重文) 金剛力士像(県文化財) |
如意寺(にょいじ)は兵庫県神戸市西区にある天台宗の仏教寺院。山号は比金山、本尊は地蔵菩薩。
目次 |
[編集] 沿革
「如意寺旧記」によれば、推古天皇の勅により法道仙人が当山に櫨(はぜ)の木で彫られた地蔵菩薩を祀ったのが起源とされ、大化元年(645年)に孝徳天皇の勅願寺と定められて堂塔伽藍が建立されたという。その後一時衰退していたが平安時代中期に願西尼(安養尼)により中興されたという。
法道は天竺(インド)から飛来したとされる伝説的な仙人で、兵庫県南部一帯には法道開基を伝える寺院が点在している。当寺を法道の草創とするのは伝承の域を出ないものであり、発掘調査の所見や古文書によれば、実際の創建は平安時代後期頃と思われる。鎌倉時代から室町時代にかけては寺坊24を数える大寺院として栄えた。
本堂は第二次世界大戦の戦災で傾いたため、戦後まもなく解体され柱の礎石をとどめるのみであるが、中世建築である阿弥陀堂・文殊堂・三重塔が現存し、いずれも国の重要文化財に指定されている。境内は正面に本堂跡、東に三重塔、西に阿弥陀堂、これらの手前に文殊堂を配する天台式伽藍配置を残す。山門は伽藍から遠く離れた位置に独立して存在し、鎌倉時代の作とされる塑像の金剛力士(仁王)像2体(阿形・吽形)が安置されている。
[編集] 文化財
[編集] 重要文化財(国指定)
- 文殊堂(附:厨子) - 入母屋造、本瓦葺き。室町時代、部材の墨書から享徳2年(1453年)の建立と推定されている。傾斜地に建ち、前面を高床式とする点が特色である。
- 阿弥陀堂(常行堂) - 入母屋造、とち葺き形銅板葺き。鎌倉時代初期。正面を全面蔀戸とする。
- 三重塔 - 南北朝時代、至徳2年(1385年)、本瓦葺、高さ21.33m
[編集] 兵庫県指定文化財
- 塑造金剛力士(仁王)像 - 鎌倉時代
[編集] その他
- 山門
- 宝篋印塔(伝平惟盛) - 室町時代
[編集] 所在地
- 〒651-2237 兵庫県神戸市西区櫨谷町谷口259
[編集] 交通アクセス
- 神戸市営地下鉄西神・山手線 西神中央駅から徒歩20分(サンライズハイキングコース経由)
- 神戸市営地下鉄西神・山手線 西神中央駅から神姫バス13系統「明石駅」行きで13分、「谷口」下車、徒歩12分
- JR神戸線および山陽電鉄 明石駅から神姫バス13系統「寺谷」行きで19分、「谷口」下車、徒歩12分