完封
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
完封(かんぷう、shut-out)とは、野球の投手成績の一分野で、試合成立(5回裏まで終了した、以降の継続が中止になった試合も含む)時に無得点に封じて勝利投手となった場合に記録される。
なお、原則として1人の投手が投げきり、相手チームが無得点である場合に完封(シャットアウト)が記録されるが、1回の守備途中、ノーアウト無失点の状態で先発投手が降板し、2番手投手がその後9イニングを無失点で抑えた場合、2番手投手に完封が記録される。ただし完投は記録されない(公認野球規則10・19(f))。この規則の適用事例として、1972年5月9日の阪神×大洋戦における阪神・上田などがいる。
完封試合とは相手チームに得点が入らなかったこと。自チームに得点が入らなかったこと等にも用いる。
投手に使う場合は先発投手が一人で投げ切った時に、もっぱら用いてきたが、近年、投手分業制もあり「完封リレー」と表現される機会も増えている。チーム投手成績の場合は、無失点勝利試合の合計を「完封」欄に記入し、個人による完封の合計数をカッコつきの数字で記録し、個人計とする。
ヴィクトル・スタルヒンや金田正一は通算80試合以上も一人で先発完封を演じてみせた。 ノーヒットノーランや完全試合は完封が前提である。
プロ野球の日本記録はスタルヒンの83試合、メジャー記録はウォルター・ジョンソンの110試合である。