完成2車線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
完成2車線(かんせい2しゃせん)とは、地方の高速道路整備を促進するため、2車線で完成とする手法である。
高速道路は道路構造令により原則として4車線以上で建設するものとされているが、交通量の少ない地域にも早期に高速道路網を完成させるため、将来4車線となった際の上下線のいずれかのみを先行して完成させ、対面通行による暫定2車線で開通させるという手法が広く採用されるようになった。これはコストや工期の短縮には大きな効果を発揮するが、反面、中央分離帯が未設置である、路肩幅員が狭い等の問題を抱えている。そういった中で、暫定2車線の利点をそのままに問題点を改善するべく、完成2車線という手法が採られるようになってきている。
現在、中村宿毛道路や野田川大宮道路の末端区間等が、この方法で建設中である。
[編集] 内容
片側1車線でありながら、正規の中央分離帯を設置し、車線幅や路側帯を道路構造令における第1種第1級のものと同等とすることにより、80km/hでの走行が可能となっている。必要に応じて登坂車線や追越車線を付加し、通過車両の流れが円滑になるよう設計される。
しかし、交通量の増加により車線が不足した場合、暫定2車線区間と比べ改築に要する費用は割高となる。従って、この手法は将来に亘って交通量が少ないと予想される路線で採用される。
[編集] 効果
- コスト縮減(3~40%)
- 工期短縮(3~40%)
- 最高速度向上(暫定2車線と比べ10~30km/h)
- 安全性向上(中央分離帯を設置するため、暫定2車線道路で問題となる正面衝突事故などが発生しにくい。)
[編集] 関連項目
カテゴリ: 道路 | 道路関連のスタブ項目