岩手山
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岩手山 | |
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岩手山 (2003年11月撮影) |
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標高 | 2,038 m |
位置 | 北緯39度50分55秒 東経141度00分15秒 |
所在地 | 岩手県盛岡市、八幡平市、 |
山系 | 奥羽山脈 |
種類 | 成層火山 |
初登頂 | -- |
岩手山(いわてさん)は、東北、奥羽山脈北部の山。標高は2,038mで、二つの外輪山からなる複式火山。奥羽山脈の主稜からは離れており、独立峰にちかい形態である。岩手県最高峰。
岩手県盛岡市、八幡平市、滝沢村、雫石町にまたがり位置する。盛岡側から見る姿は「表岩手」、松尾村方面から見る姿は「裏岩手」と呼ばれ、その表情が全く異なる。 別名に巌鷲山(がんじゅさん)があるが、本来「いわわしやま」と呼ばれていたものが「岩手」の音読み「がんしゅ」と似ていることから、転訛したものだとも言われる。静岡県側から見た富士山に似ており、その片側が削げているように見えることから「南部片富士」とも呼ばれる。古名に「霧山岳」「大勝寺山」。俗称に「お山」。 古来から信仰の山で、山頂外輪を取り囲むように石仏、山麓の滝沢村・盛岡市に岩手山神社が祭られる。前九年の役以後、巌鷲山大権現大宮司として伊豆国出身の「栗谷川(厨川、工藤)家」が代々祭事を務めることとされていたが、後に祭祀権をめぐり攻防があった。春、表岩手山には雪解けの形が飛来する鷲の形に見えるため、これが山名の由来になったとも伝えられる。
目次 |
[編集] 歴史
- 1686年 噴火。ベースサージの発生、スコリアの噴出
- 1731年 噴火。北東山麓に溶岩流(国の特別天然記念物・焼走り(やけはしり)溶岩流)が発生。現在の八幡平市の集落の住民が避難。
- 1919年 小噴火(水蒸気爆発)
- 1998-2003年 火山性地震、地殻変動が見られた
[編集] 岩手山と文学
古典文学に、ものを伝えられない思いに「言わで」を掛けて、「いはての山」が登場する。
- 思へともいはての山に年をへて くちやはてなん谷のうもれ木 (千載和歌集)
- 人しれぬ涙の川のみなかみは いはての山のたにのしたみづ (千載和歌集)
- 知られじな 絶えず心に かかるとも 岩手の山の 峰の白雪 (続古今和歌集)
[編集] 岩手山登山
八幡平市、滝沢村、雫石町からの登山ルートが存在する。
火山活動の活発化に伴い長らく入山規制が行われてきたが、2004年7月1日解除。
依然として、火山の活動は見られることから、登山の安全に関しては自己責任が求められる状態である。
噴火の兆候のない平常時は、周辺の中学校で集団登山が行われたり、アマチュア無線の伝搬実験が行われたりしたほか、古くは修行にも使われたらしい。
[編集] 岩手山の周辺
- 岩手山の東部には盛岡市が広がる。人口密度は高く、高速道路、新幹線などの交通機関も密集する。
- 岩手山の西部には、地熱発電所(松川地熱発電所、葛根田(かっこんだ)地熱発電所)が2ヶ所立地している。
- 岩手山の北東斜面には、国の特別天然記念物に指定されている焼走り熔岩流がある。
[編集] 岩手山の防災
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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