巫山県
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巫山県(ふざんけん)は中国の重慶市北東部にある県。東と南には湖北省との境界があり、西に奉節県、北に巫渓県と接している。面積は2957平方キロメートル、年末の総人口は588,731人。
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[編集] 行政区画
11鎮、13郷、2民族郷(土家族)、あわせて567の村を管轄下におく。
- 鎮:巫峽鎮、福田鎮、龍渓鎮、大昌鎮、廟宇鎮、双龍鎮、官陽鎮、騾坪鎮、抱龍鎮、官渡鎮、銅鼓鎮。
- 郷:龍井郷、両坪郷、建平郷、曲尺郷、大渓郷、金坪郷、平河郷、廟堂郷、三渓郷、竹賢郷、篤坪郷、培石郷、当陽郷。
- 民族郷:鄧家土家族郷、紅椿土家族郷。
[編集] 歴史・沿革
- 戦国時代、楚の巫郡の領域であった。
- 紀元前277年(秦の昭襄王30年)、秦によって巫県となる。
- 211年(後漢の建安15年)、荊州の主となった劉備が巫県を分割して北井県を設置。
- 222年(蜀の章武2年)、県境付近が呉に属し、宜都郡の下に置かれる。
- 260年(呉の永安3年)、宜都郡を分割して建平郡を置き、巫県を治める。
- 268年(西晋の泰始4年)、巴東郡に属す。
- 583年(隋の開皇3年)、建平郡を設置し、巫山県と名称を改める。
- 1997年6月28日、重慶市の管轄下に入る。
[編集] 地理
巫山県は重慶市の最東端で、三峡ダム地区の中心であり、「渝東門戸」と称されてきた。巫峡の両岸にあり、県政府は大寧河と長江の合流する所にある。東経109度33分から110度11分、北緯30度45分から23度28分の範囲にある。県内の地形は複雑で、南北は高地でその間は低くなって深い峡谷を形成しており、カルスト地形として発達している。山地の面積は96%、平坦な部分は4%。亜熱帯に属し季節風により湿潤な気候である。年平均気温は摂氏18.4度、年平均降水量は1041mm。
[編集] 名所
- 風光明媚な峡谷の代表ともいえる長江三峡がある。
- のどかで秀麗な景観の流域を船旅で巡る小三峡(大寧河の竜門峡・巴霧峡・適翠峡)、さらにその支流にある小小三峡がある。
- 神女峰をはじめとする巫山には「三台八景十二峰」の見所がある。
- 2003年、三峡ダムの第二期蓄水のあと、湖域は相連なって観光地区の峡谷が通じ合うようになり、一層特色が鮮明な憧れの地となった。
- 1991年、長江三峡、小三峡はともに中国の有名な観光地トップ40に選ばれ、2001年には国家AAAA級旅游景区に選ばれた。一日あたり8000人の観光客を受け入れ出来るようになり、一年間で100万人の観光客が訪れるほど中国でも有数の観光都市である。
[編集] 考古学
- 巫山人 - 竜骨坡遺跡
- 大渓文化 - 長江文明
[編集] 外部リンク
- 巫山县政府公众信息网站(中国語)