御城番屋敷
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御城番屋敷(ごじょうばんやしき)は、三重県松阪市殿町にある近世武士の組屋敷(長屋)である。
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[編集] 概要
紀伊田辺藩の田辺与力騒動で一時浪人の憂き目を見た40石取り紀州藩士20人が松坂御城番職に就いた際、藩士および家族の住居として、幕末の1863年(文久3年)城内三の丸に新築された組屋敷。武士の組屋敷がほぼ当時のまま住居として継続して使用・維持管理されてきた貴重な建築物群である。「類例の少ない近世武士の長屋建築」として重要文化財に指定されている。 松阪城搦手から続く小路を挟んで東西に2棟が並び、建物を取り囲む槙の生垣や前庭、上り框のある玄関、建物背後の角屋(つのや)・畑地等と続き、時代劇のセットの様な景観が整然と拡がっている。
[編集] 維持管理と景観整備
明治維新後に士族授産で得た資産を元手に住民士族が合資会社苗秀社を設立し、以来維持管理にあたってきた。現存する19戸中12戸が借家として貸し出され、内1戸を1990年(平成2年)から松阪市が借用して内部を創建当時の姿に復元、苗秀社に運営を委託して一般公開している。 松阪市はこの一般公開に先立つ1989年(平成元年)、電柱の移転・共同受信によるテレビアンテナの撤去・中央の小路の石畳化工事を行うなど景観整備を集中して行っている。 築140年を越える老朽建築物であり、近年シロアリの被害も見られる様になって修復工事が必要となった。2006年松阪市は修復計画策定委員会を設置、耐震・防災も考慮した修復計画を策定中である(2007年1月現在)。
[編集] 文化財
[編集] 外部リンク
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