文語
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文語とは
文語とは文章、特に文学で使われる言葉遣いである。文章語。典礼語を含むこともある。書き言葉とも言うが、これは書記言語のことを指すことも多い。言語によって口語等の他の言葉遣いとあまり変わらなかったり、違う言語とされるほど異なったりする。差異の大きい状態はダイグロシアと呼ばれる。
古い例では古代ローマの古典ラテン語がある。古典ラテン語はヨーロッパで長く文語として使われた。また、日本では文語体が長く文語として使われていた。
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[編集] 日本語
日本においては、明治まで文学を含む書記言語はほぼ文語体と呼ばれる文体が使われていた。文語体は中世までの口語から発達しており、それ以降は長くダイグロシアの状態にあった。その後明治に入って言文一致運動が起き、一部の文学者が口語に沿った口語文と呼ばれる文体を使い出し、戦後まで文語体と口語文という大きく分けると二つの文章語が並存した。戦後に入って日本語の書記言語を東京方言をもとにした標準語に統一する政策が行われ、現在では、新しく書かれる文学作品は定型詩等を除きほぼ標準語に近い言葉遣いで統一されている。
現代日本語の文章語には以下の特徴がある。
- 主に普通体か丁寧体が使われる。
- 逆に文学的な効果を狙ってわざと口語的表現を使うこともある。
- 規範文法に従う表現が多く使われ、ら抜き言葉等の表現を避ける傾向がある。
- 漢語など口語ではあまり用いられない語彙も多く使われる。
[編集] 他の言語
[編集] ラテン語
古典ラテン語はヨーロッパで長く文語として使われ、現代においても「ラテン語」として学ばれている。(当時の話し言葉は俗ラテン語と呼ばれる)。
[編集] アラビア語
アラビア語の文語はフスハーと呼ばれる。地域ごとに大きく異なる口語アラビア語に対し、クルアーンのフスハーは共通で文章語として使われている。なおフスハー自体は中東全域の共通語として話される近代共通アラビア語も含む。