新川哲雄
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新川 哲雄(しんかわ てつを、1946年 - )は、日本の哲学者、日本思想史学者、日本仏教研究者。男性。東京都出身。学習院大学文学部哲学科教授。
主な研究対象は平安時代の天台宗・天台本覚思想とくに安然、証真、および神祇信仰。初期の研究対象は芸道、とくに世阿弥。
学生時代の指導教授は筧泰彦。
『安然の非情成仏義研究』のあとがきによれば、1980年に、謡曲の「草木国土悉皆成仏」の句へ興味を持ち、そこから仏教教理に於ける、非情成仏義の研究、さらには日本仏教研究へと進んだという。
所属学会は、日本思想史学会、日本印度学仏教学会、日本倫理学会、日本宗教学会、学習院大学哲学会など。
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[編集] 履歴
- 1971年3月 学習院大学文学部哲学科卒業
- 1973年3月 学習院大学人文科学研究科哲学専攻修士課程終了
- 1979年4月 学習院大学文学部哲学科専任講師に着任、助教授を経て、現在教授。
[編集] 著書
- 『人間世阿弥――ある申楽者の思念――』芸立出版、1977年。
- 『生きたるものの思想――日本の美論とその基調――』ぺりかん社、1985年5月。
- 『日本文化の基調――「道」の観念――』文化書房博文社、1986年6月。(廣田繁・大多和昭彦との共著)
- 『安然の非情成仏義研究』学習院大学叢書23、1992年3月(非売品)。
[編集] 人物
自動車好きであり、若い頃は友人たちとポルシェを共有していたといい、現在でもスポーツカーに乗る。 東京都立戸山高等学校時代はアメリカンフットボール部に所属、乙武洋匡の先輩に当たる。学習院大学では落語研究会に所属した。
ゼミが長く、学生が答えられない場合、長時間無言が続くので有名だった。若い頃は「鬼の新川、蛇の浅輪(幸夫)」と呼ばれ、恐ろしい教師という評判だったが、学生の間では、年齢を経るにつれ温厚になったと言われている。