日本アマチュア無線連盟
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社団法人日本アマチュア無線連盟(にほんあまちゅあむせんれんめい、The Japan Amateur Radio League, Inc. =J.A.R.L.)は、アマチュア無線の振興を図り、その権益を擁護する事を主な目的とする、アマチュア無線家を中心として組織された団体。英文略称から「ジャール」と呼称される。
“角を丸め縦向きにした菱形の中にアンテナ・コイル・アースの記号(無線設備の象徴)、四隅に頭文字”が標章(文字以外は世界中の同種団体でほぼ共通)。
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[編集] 概要
会員は、アマチュア無線局開局者である正員と、アマチュア無線に興味を持つ者の准員から成る。
[編集] 沿革
- 連盟を私物化した某氏に反発して、有志が結集。FEART(Far East Amateur Radio Transmitters)という第二連盟を立ち上げる。某氏が会長を退いた事で解決。
- 1941年12月8日:太平洋戦争勃発に伴いアマチュア無線禁止。会員の一部が「愛国無線隊」「国防無線隊」として軍に協力。
- 1945年3月10日:本部が置かれていた会長宅が東京大空襲で焼失。結成から当時までの資料の大部分が失われる。
- 1948年:第3回総会にて、会長に草間貫吉が就任する。
- 1959年:郵政省(現・総務省)の認可を受けて社団法人化。
- 1970年:第12回総会にて、会長に原昌三が就任する。(現会長)
[編集] 組織
- 総会
- 理事会
- 評議員会
- 各種委員会
- 事務局 (東京都豊島区)
- 総務部
- 地方業務課(地方事務局の業務を継承)
- 国際課(IARU第3地域連合事務局)
- 会員部
- 会員事業課―グッズ・申請書類販売係
- 運用課―非常通信センター
- 技術研究所
- 業務課
- 技術課(資料収集など)
- 総務部
- 地方本部 (総務省総合通信局の管轄区域毎(関東、東海、関西、中国、四国、九州、東北、北海道、北陸、信越)) 地方本部長はその区域から選出された理事
- 支部 (原則 地方本部内の各都道府県毎) 支部長は支部所属者から地方本部長が推薦
- 監査指導委員会
- (JARL登録クラブ) (支部内に存在するクラブを登録)
- 支部 (原則 地方本部内の各都道府県毎) 支部長は支部所属者から地方本部長が推薦
[編集] 業務
- 国際アマチュア無線連合(The International Amateur Radio Union, I.A.R.U.)のメンバーとしての活動
- 諸外国のアマチュア無線団体との提携
- アマチュア無線に関する調査研究
- 講習会、講演会、研究会、競技会(コンテスト、ARDF全国大会)、アマチュア無線フェスティバルの開催
- 資料、文献の収集、知識の普及、広報活動
- 機関紙、アマチュア無線関係図書、刊行物の発行、配布
- アマチュア無線に関する建議と請願
- QSLカード(交信証)の転送
- 災害のときの非常通信活動とそのための訓練
- アマチュア局による電波障害等に関する調査および指導
- 技術相談と測定サービス(個人では無線機テスターなどの高価な測定機器を入手保持出来ない為)
(2005年現在-JARL会員手帳 第98版による)
日本におけるQSLビューロー(QSLカードを転送する機関)の業務を行っている。2000年、経費削減のためこの作業を島根県簸川郡斐川町にある企業に委託したため送付先が変更となった。
[編集] 抱える問題点
会員減少による財政難を理由に、機関紙「JARL NEWS」は月刊であったものが近年は隔月刊、更には季刊に変更されるなど、サービスは低下しつつある。