村田吉弘
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村田吉弘(むらたよしひろ、1951年12月15日 - )は和食の料理人。京都府出身。京都・祇園の老舗料亭「菊乃井]」の長男として生まれる。立命館大学産業社会学部卒業。大学在学中はヨット部に所属。卒業後名古屋の料亭「加茂免」で修行を積む。1976年実家に戻り、「菊乃井木屋町店」を開店。フランス料理とのコラボレーションや東京への出店などさまざまな試みに意欲的に取り組む。NHK「きょうの料理」レギュラー出演者。伝統的な料理文化や料亭の経営について詳しく、料理業界屈指の論客として通っている。日本料理および京都文化に関する著書多数。
料理番組出演の際には、家庭でも料亭の味を簡単に出せる様に解り易く解説する手法(調味料の配分を『5:3:1』等割合と数字で解説する等)には定評がある。また家庭で料亭と同じ味を再現する為に、手軽で入手し易い調味料としておよそ料理に使用する事を憚られる意外な食品(チョコレート・海老せんべい・チキンラーメン・べっこう飴等)を使用する事で有名であり、既存の日本料理を越えた調理法を提唱している。
ブラックバスを「白身で癖の無い魚で、日本料理に合っている」と、ブラックバスを材料に用いた日本料理を製作し、キャッチアンドリリースをする事が多く、日本人にとっては『生臭くて食するのに向かない魚』と云う悪いイメージを払拭する為。ブラックバスやブルーギルを『食べられる魚』として活用する事により外来生物による諸問題・環境保全を解決する方法の1つとして提唱した事もある。
ゴードン・ラムゼイ氏とともにシンガポール航空の機内食を考案している。
[編集] 主な著書
- 『京料理から-こんなん旨いこんなん好きや』(柴田書店)
- 『京都人は変わらない』(光文社新書)
- 『京料理の福袋-京料理人のほんまの胸の内三十話 御馳走読本』(朝日出版社)
- 『村田吉弘の10分でできる和のおかず』(日本放送出版協会)
- 『和食の問題集』(日本放送出版協会)
- 『京都料亭の味わい方』(光文社新書)
- 『和食の素で万能レシピ』(講談社)
- 『英文版 菊乃井』(講談社インターナショナル)