村田昭
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村田昭
村田昭(むらたあきら、1921年3月25日 - 2006年2月3日)は実業家である。村田製作所創業者・名誉会長・元会長・社長。
1936年京都市立第一商業学校(現・京都市立西京高等学校)を肺結核のため中退後、家業に専念。 特殊陶器、精密特殊磁器に注目し、製品化することにより事業を拡大、1944年10月、村田製作所を創業する。
1950年、法人化の後、京都大学との「産学協同」で酸化チタンコンデンサの開発に成功。セラミック半導体や通信機用フィルタを次々に開発し、通信機やテレビ向けなどの電子部品事業を拡大、チタンコンデンサの主力メーカーとして一大シェアを掌握した。1960年代にはアメリカのGMより受注を受けるなどいち早く海外に進出し、1973年には日本の電子部品メーカーで初めてアメリカ合衆国内に工場を設立。京都を代表する大企業の創業者として活躍した。これだけの実業家でありながら、財政界にはほとんど顔を出さず、本業一本で生涯を全うした。
1991年、70歳になったのを機に、長男の村田泰隆に社長を譲り会長に就任。1995年からは名誉会長に就任し、その間は日本電子材料工業会会長なども歴任した。
セラミック業界への多大な貢献から、1998年にアメリカ合衆国セラミックソサエティーの名誉会員称号を受賞している。
2006年2月3日午前9時20分、肺炎のため京都第二赤十字病院で死去。享年84。