武藤博
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武藤 博(むとう ひろし)は、旧埼玉県上福岡市の最後の市長である。
革新自治体ブームを背景に、旧上福岡市では、1972年から東武鉄道労働組合を基盤とした、日本社会党所属の市長が長期執権を続けていた。しかし、贈収賄の疑惑が浮上し、公明党が与党を離脱。自由民主党単独推薦の、武藤博候補が当選した。
武藤は、2市2町合併実現を最優先政策とした。旧上福岡市は、市域が狭い割には、商店街がしっかりしており、合併しない限り、これ以上の発展が見込めなかったからである。三芳町では合併反対が強いと見越した武藤は、所沢市に程近い三芳町役場を新市役所として認めるなど、最大限の譲歩をしたが、合併を巡る住民投票で三芳町民の反対は突き崩せなかった。
新市名ふじみ野は、富士見市内の地名である。富士見市を再度合併論議に引きずり込み、三芳町を孤立させて合併に応じざるを得なくする戦略も見え隠れする。
ふじみ野市成立に伴い、辞任。前大井町長、島田行雄が後を継いでいる。