水葬
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水葬(すいそう)は葬儀方法の一種で、遺体を(特に火葬などせずに)そのまま海や川に沈めるやり方である。インドのガンジス川流域等で行われている。
[編集] 日本の水葬
現在の日本では原則禁止である。しかし例外として、船員法15条に基づいて、船舶の航行中に船内の人間が死亡した時に、船長の権限として水葬が行われることがある。
- 船員法に基づいて水葬を行うには、以下の条件を全て満たす必要がある。
- 船舶が公海上にあること
- 死亡後24時間経過したこと(伝染病の場合、死亡後24時間以内でも可能)
- 衛生上船内に死体を保存できないこと
- 本人写真の撮影、遺髪、遺品の保管をし、遺体が浮き上がらない処置を講じた上で相当の儀礼をもって行うこと
- 自衛隊の場合
また、自衛隊でも水葬に関する事柄が定められている(防衛省訓令 隊員の分限、服務等に関する訓令・第21条)。自衛隊の場合は、上の4項目のほかに下の2項目も追加される。
- 医師が乗り組む船舶にあっては、医師が死亡診断書または死体検案書を作成していること
- 伝染病によって死亡したときは、伝染病予防法(1897(明治30)年法律第36号)およびこれに基づいて発する命令の規定による消毒方法をしていること
[編集] インドの水葬
ガンジス川流域にてヒンドゥー教の儀式の一環として行われている。これはヒンドゥー教が仏教の無常観思想を受け継いでいるためとも言われている。